第19話 悪質宇宙人
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か? 一緒に居たハヤタは何処に行ったのか。どうすれば出られるのか? それを知る必要があった。
【お早いお目覚めのようだね。高町なのはちゃん】
「!!!」
またあの声がした。タンカー船が来る際に聞こえた声だ。だが、声の主は相変わらず見えない。それがまば不気味さを?き立てていた。
「だ、誰ですか?」
【そう構える必要はない。すぐに其処に顔を出そう】
声の主がそう言う。すると、なのはの丁度目の前に用意された台座の箇所から突然姿を現した。
その姿は人間のそれとはかけ離れた姿をしていた。全身黒い体に猫の様に尖った耳を持ち、青い眼光をした異星人を思わせる姿であった。
「い、異星人!」
【君達地球人は皆そう言うのであろう? だが、我々から見ても君は充分異星人であるがねぇ?】
目の前に現れた異星人はクスクスと笑いながらなのはを見ていた。が、なのはは未だに緊張を解かなかった。今まで出会った異星人の殆どが地球を侵略する為に来たのが殆どだったからだ。
なのはは咄嗟に首飾り状に取り付けていたレイジングハートに手を掛ける。
【止め給え。そんな事をしても君の為にならんよ】
「え?」
だが、それを見越していたのか異星人が手を翳して止める。
【此処は私の宇宙船の中だ。即ち私に手を出せばどうなるか?…幼い君でもそれ位は理解出来る事だろう?】
それを言われたなのはは何も出来なかった。此処はあの異星人の宇宙船。即ち敵のテリトリーに当たる。其処で持ち主であるあの異星人を傷つければどうなるか?
壁の周囲から突如高出力のレーザー砲が発せられ蜂の巣にされる。または、人間にのみ効く毒ガスが噴出され毒死。他にも可能性はあった。
なのはは自然とレイジングハートから手が離れた。こうなってしまった以上下手に出たら即命に関わってしまう。悔しいが今は何も出来ない。そう判断したのだ。
【懸命な判断だ。流石は今まで幾多の脅威からこの星を守ってきただけの事はある】
「貴方は一体何者なんですか? 何が目的で私を此処に?」
【そう言えば自己紹介が遅れていたねぇ。うっかりしていたよ。これは失礼】
あくまでとぼけた感じに言う異星人。だが、まだ油断は出来ない。此処はあの異星人のテリトリーなのだ。何をするにもあの異星人が優勢に立てる。それに引き換え自分は劣勢。明らかに分が悪い。
【私は、メフィラス星人。君を此処に連れてきたのは、まぁ君と話がしたかっただけの事だよ】
「私と話が?」
【そう、私の目的は今まで此処に来た異星人とほぼ同じ事と思ってくれて構わない】
つまりは同類と言う事になる。この異星人も侵略者の仲間と言う事だ。
【だが、私は暴力の類が嫌いでねぇ。他の異星人やこの星にいる野蛮な者達の様に何でも
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