第1章 やって来ました剣と魔法の世界
第6話 召喚事故
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とも思いますが。
彼は、拉致被害者ですから。
「せやから、その刀を自在に操る存在になって、自分を、ヴァリエール嬢に認めさせる必要が有るやろう?」
しかし、才人は自ら納得して、ルイズの使い魔と成った。始まりは拉致ですが、この契約は正当な物だと俺は思います。
故に、俺は、この世界に於ける平賀才人と言う人間の存在の証を立てろ、と言っていると言う事ですね。
当然、それは、俺にも同じことが言えるのですが……。
もっとも、俺の存在の証はここに来てから数時間程度ですけど、十分に立っていると思いますが。
一応、最初に色々と実演して見せていますから。
「それに、貴婦人の身の回りの世話をする使用人よりは、彼女の身を守る騎士の方が断然、格好が良いやないか。
いや、日本刀を持っているから、さぶらうもの。つまり、侍やな」
この世界の騎士階級は魔法が使える事が必須らしいから自称する事も出来ませんが、侍ならば問題は有りません。
それに、もしかすると、今回の使い魔召喚&契約によって、才人自身が何らかの能力に目覚める可能性だって存在しています。
その根拠としては、才人とヴァリエール嬢の間には、薄らとですけど、霊道が開いているのは間違いないように見えていますから。
まして、彼の左手の甲には、またもやコルベール先生の見た事のない、ナイフか何かによって刻まれたかのような直線で表現されるルーン文字が浮かんでいますからね。
まぁ、このふたり。ルイズと才人に関しては、このぐらいで良いでしょう。今は、少し反発みたいな物が有るように感じますけど、使い魔と主人は霊道で繋がっています。霊道の質にも因りますが、その内に、阿吽の呼吸と言う物が出来上がって来ると思いますから。
さてと、そうしたら……。
未だ、何か言い合っているルイズと才人のやり取りを右から左に聞き流しながら、一度、伸びをしてから、周囲に目を向けてみる。
辺りは少し夕闇に沈みかけた時間帯、と言う感じですか。
所謂、黄昏時と言う時間帯かな。
一応、俺達以外の場所は、学院の生徒達がライトと言う魔法を行使して灯りを作っています。
但し、俺達の周りに関しては、サラマンダーの能力を借りて俺が付近に明かりを点していますが。
更に、季節的には桃の花が咲く季節。とてもではないですけど、黄昏時にお外に居て寒くない訳がないのですが……。
もっとも、その点に関しても、俺のサラマンダーがいるので問題は有りません。少なくとも、俺の周辺に関してはね。サラマンダーとは炎を操る精霊。明かりや、暖を取るための炎を操る事など朝飯前ですから。
「ようやく、後二人で終わりね」
召喚作業を見つめる訳でもなく、ただ、少しぼぉっと視線だけを正面に固定
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