暁 〜小説投稿サイト〜
仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
地底からの魔手
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れた。
 「よし、行こう」
 滝が前へ進もうとする。だが一文字はそれを手で制止した。
 「いや、御前はここに残ってくれ」
 「何でだ?」
 滝はその言葉にいぶかしんだ。
 「御前はこの子を守ってくれ。そしてこの子のご両親を助けて安全な場所へ逃がすんだ」
 「そうか、解かった」
 滝は一文字のその言葉に納得した。
 「ここは俺ひとりで行く。そしてその子のご両親を必ず救い出してくる」
 「そうか、必ず救い出して来いよ」
 「ああ、必ずな」
 一文字は滝にそう言って階段を降りていった。
 一文字は階段を慎重に降りていく。中は暗く不気味な気配に満ちている。
 「間違いないな、ここに奴等はいる」
 一文字はそのまま進んでいく。そして暗い廊下を進んでいく。
 「問題は何処にあの子のご両親が捕らえられているかだな」
 その時一人の戦闘員にバッタリと会った。
 「ギィッ」
 戦闘員は慌てて構えを取ろうとする。だが一文字はそれより速く彼を叩きのめした。
 「ギギギ・・・・・・・・・」
 苦しみ床に倒れる戦闘員。一文字は彼の首を掴んだ。
 「言え。捕らえた人達は何処に収容している」
 「あ、あそこだ・・・・・・」
 戦闘員は奥の廊下の左手を指差した。そこには廊下が続いている。
 「あそこか」
 一文字は戦闘員を気絶させるとそこへ向かった。その後ろで何か足音がしたのには気付かなかった。
 そこは牢獄だった。捕らえられている多くの人達がいた。
 「助けてくれ!」
 彼等は鉄格子越しに叫ぶ。一文字はそれに答え鉄格子を次々と打ち壊していく。
 人々は次々に牢獄から出る。一文字はその人達に問うた。
 「この中に赤い服を着た小さい女の子のご両親はおられますか?」
 「はい」
 若い夫婦が手を挙げた。
 「良かった、貴方達の娘さんにここまえ案内して頂いたのですよ。お父さんとお母さんを助けて欲しいって」
 「そうだったんですか、あの娘が」
 「ええ。娘さんがお待ちです。さあ早く行きましょう」
 「はい」
 しかしその時だった。
 「残念だがそれは出来ん」
 彼等の後ろから声がした。そしてジゴクロイドが姿を現わした。
 既に怪人態をとっている。その後ろには戦闘員達がいる。
 「貴様はここで死ぬからだ。貴様が助け出した人達と共にな」
 そう言うと一文字の足下に小さな蟻地獄を造った。
 「むっ」
 それは威嚇だった。蟻地獄はすぐに消えた。だが人々を怯えさせるのには充分だった。
 「俺からは逃れられんぞ」
 一文字が先程来た道からも戦闘員達が来た。彼等は挟み撃ちとなった。
 「さあ、これで逃げ道は無くなった」
 ジゴクロイドはその四つの目を細めた。そしてその両手を巨大な鋏に変えた。
 「一人ずつ切り刻ん
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