地底からの魔手
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上だ。やはりかなり手強い相手だ」
人間の姿に戻っている。そしてモニターに映し出されている仮面ライダー二号の姿を見ながら言った。
「こうでなくては面白くない。ぶっ潰しがいが無いというものだ」
そう言って獣じみた笑いを浮かべる。
「こうなったら特別に派手に潰してやる。桜島の火口に放り込んで溶岩の中に溶かしてやるか」
残忍な笑みを浮かべて言う。
「そうとなれば奴を桜島まで誘き出さなくてはな。奴は今何処にいる?」
「ハッ、今福山を通過したようです」
戦闘員の一人が報告した。福山は鹿児島市から桜島へ行く途中にある町の一つである。
「そうか、福山か。ならばもう暫くしたらこの桜島へ入って来るな」
「はい」
戦闘員はそれに答えた。
「そうだな、普通にやっても面白くはない。ここは奴の裏をかこう」
ジゴクロイドはそう言って口の端を歪めた。
「裏、ですか?」
戦闘員の一人が尋ねた。
「そうだ、裏をかく。御前達にも協力してもらうぞ」
「ギッ」
戦闘員達はその言葉に敬礼した。
「ライダー、見ていろよ。貴様の驚く顔が眼に浮かんでくるようだ」
その眼が邪な光に包まれる。それは既に人のものではなく残忍な表情の、異形の者の眼であった。
一文字と滝は桜島に到着した。そして早速捜査を開始した。
「さて、問題はここの何処に基地があるかだな」
一文字は桜島の麓を歩きながら言った。
「そうだな。だがこの一帯にあるのは間違い無い。すぐにでも見つかるさ」
滝はそう言いながら前を歩く。
「その為にこういったものも用意してきたしな」
懐から何かを取り出した。それは小さな機械だった。
「滝、何だその小さい機械は」
「これか?これは志度博士からもらったんだ。地質を調査する機械さ」
博士がペルーに持って来ていたあの機械のうちの一つである。
「へえ、よくそんなの持って来ていたな」
「たまたまだけれどな。捜査に役に立つだろうと思って。ほら、連中はショッカーの頃から何かと地下に基地を造りたがるだろう?」
一文字はその言葉に頷いた。
「確かにな。それは俺が初めてあの連中と戦った時から変わらないな」
「だから貰ったんだが。まさか本当に使う事になるとはな」
滝はそう言って苦笑した。
「まあとりあえず使ってみよう。奴等も俺達の動きは掴んでいるし早いとこ見つけないと厄介な事になるぞ」
「ああ、それはわかっている」
滝は機械を地面へ当てた。そしてそのメーターを見る。
「どうだ?」
一文字はしゃがみ込みその機械を操る滝を見て尋ねた。
「うん。この辺りに異常は無い」
「そうか」
少し残念そうに言った。
「だがかなり遠くに異常があるようだな。そこから何か妙に
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