地底からの魔手
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の熟練の一つか」
怪人はそう言いながら変身を解いていった。口から血を吐き出す。
「そうだ。長年の戦いが俺にそれを教えてくれた」
「・・・・・・流石だ。伝説の戦士と言われるだけはある」
ジゴクロイドはそう言うとまた血を噴き出した。
「いい戦いだった。次に会う時はこうはいかんぞ」
「何ッ!?」
ライダーはその言葉に疑念を覚えた。ジゴクロイドはどう見ても間も無く倒れるというのに。
「地獄から甦った時を楽しみにしていよう、それまでその腕を磨いているがいい」
そう言うと火山の噴火口の方へ向かった。
「偉大なるバダンの首領に栄光あれぇーーーーっ!!」
ジゴクロイドはそう言うと火口の中へ飛び込んでいった。そしてその中に消えた。
「地獄から・・・・・・。単なる負け惜しみか、いや・・・・・・」
その様な事を言う男ではないのはわかっていた。
「バダンにはまだ何かあるというのか。何かが」
ライダーは怪人が消えた火口の中を見下ろしていた。そして怪人の言葉を脳裏に浮かべ考えていた。
暫くして後ろから滝の声がしてきた。ライダーはその声に対し変身を解き応えた。
桜島の戦いを終えた一文字は空にいた。
「一息つく暇もないな、やれやれ」
桜島は去ろうとした時携帯に立花から連絡が入った。沖縄にバダンが出たというのだ。
一文字はすぐに空港へ向かった。滝は東京へ既に沖縄へ向かった。
「しかし敵は待ってはくれない。あいつ等がいる限り俺達は戦わねくちゃいけないしな」
そう言って窓の外を見た。その下には青い海に囲まれた桜島がある。
「また来る事もあるだろう。その時はもっとゆっくりと眺めてみたいな」
桜島は次第に小さくなっていく。そしてすぐに見えなくなった。それは新たなる戦いを告げる言葉でもあった。
「行くか。さあ今度は誰が歓迎してくれるかな」
一文字は新たなる戦いへ決意を新たにする。そこには戦士としての心があった。
地底からの魔手 完
2003・12・10
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