地底からの魔手
[13/15]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
う言って目を光らせた。まだ悔しさに満ちているが何とかそれを抑えている。
「よし、撤退だ。急いで戻るぞ」
戦闘員に言った。そしてその場を去ろうとする。
「悪いがそれは俺を倒してからにしてもらおうか」
上から声がした。彼等は慌てて火山の頂上を見る。
「なっ・・・・・・・・・!」
そこには死んだ筈の男が立っていた。
「な、何故貴様がそこに・・・・・・!」
ジゴクロイドは驚いた声で彼を指差しながら言った。
「言った筈だ、貴様等がいる限りライダーは死なんと。あの程度で死んだと思ってもらっては困るな」
ライダーは不敵な声で言った。
「おのれっ、死に損ないが」
ジゴクロイドの目が再び悔しさに包まれる。そこには怒りも混ざっていた。そしてそれは顔全体に広がっていた。
「ならば燃え滾る溶岩の中に叩き落としてやる。そして今度こそ息の根を止めてやるわ!」
ライダーへ右の鋏を投げ付ける。そしてそれを合図に戦闘員達が動いた。
桜島の噴火口を前に最後の決戦が始まった。ジゴクロイドと戦闘員達は足場を苦にせずライダーを取り囲む。ライダーは彼等に対しファイティングポーズを取った。
「行くぞっ!」
それが決戦の始まりを告げる声だった。ジゴクロイドと戦闘員が一斉に襲い掛かる。
戦闘員達は刀を手に襲い掛かる。ライダーは一人の横腹に回し蹴りを入れた。
戦闘員がそれを受けて吹き飛ぶ。そして火山の火口へと落ちて行く。
刀を手にする戦闘員に対しライダーは拳を主体に立ち向かう。刀を砕き、戦闘員達を吹き飛ばし火山の中へ落としていく。
「・・・・・・どうやら強化改造を受けたらしいな」
その強さは彼等の予想以上だった。街道でのバイク戦では判りづらかったがこうして実際に拳を交えるとそれが解かる。
「だが俺はバダンの怪人軍団の一人、必ず勝つ!」
ジゴクロイドも鋏を振るう。ライダーはそれをかわしつつ攻撃を仕掛ける。
何時しか戦闘員達は全て倒れるか火山の中に落とされていた。残るはライダーとジゴクロイドの二人だけである。
「喰らえええっ!」
ジゴクロイドが左の鋏を投げ付ける。それはブーメランの様な動きをしてライダーに襲い掛かる。
だがライダーはそれを冷静に見ていた。そしてそれを足で叩き落とした。
「無駄だ、この鋏では俺は倒せん」
「・・・・・・そうだな。それに蟻地獄も貴様には通用しないだろう」
ジゴクロイドは忌々しげにそう呟いた。
「ならばこれしかないな、貴様を倒せるのは」
そう言って両手を拳の形に戻した。
「これでぶっ潰してやる、覚悟しろよ」
そう言うと四つの目が笑った。禍々しい形に歪んだように見えた。
「面白い、来い!」
双方が拳を繰り出す。その衝撃が激しく交差した。
ジ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ