影の男
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び寄る。
「ギッ」
戦闘員の一人を後ろから首を絞めて倒す。そして裏手から中に入っていく。
素早き動きで中の戦闘員達を倒していく。どの者も声を出させないようにして喉や腹を次々に撃って倒していく。
「爆弾は・・・・・・」
中を見回す。見れば奥の部屋の端にあった。
「これだ」
素早く駆け寄る。そして時限装置を外した。
「これでよし」
ライダーは爆破装置が停止したのを見て頷いた。
「後はルリ子さんだ」
策があった。彼はオルト邸を出ると再び緑の中に身を潜めた。
三浦環の像の前。ルリ子はそこに縛られ吊るされていた。
像の真下に吊るされていた。その下は水が流れている。
「時間だ。ライダーはまだ姿を見せないか」
カメレオロイドが現われた。配下の戦闘員達も一緒だ。
「はい。何処にも姿を見せておりませんが」
「そうか・・・・・・。逃げたとは考えられんが」
彼は考える目をした。
「まあ良い。爆弾のスイッチを入れろ」
「はっ」
彼の指示の下戦闘員の一人がリモコンのボタンを押した。
「あれっ!?」
その戦闘員が目を点にした。
「どうした!?」
カメレオロイドが思わず声をかけた。
「いえ、爆弾が作動しません」
「何っ、まさか・・・・・・・・・」
カメレオロイドの目の色が一変した。
「おいっ、すぐにオルト邸の方を見に行け」
「はっ」
すぐさま戦闘員のうち何名かがオルト邸に向かった。
「もしかすると・・・・・・」
それは充分予想された。だから今も姿を現わさないのか、彼は顔に焦燥感を浮かべた。
戦闘員達が戻って来た。彼はそれを認めるとすぐに口を開いた。
「どうだった!?」
それに対する戦闘員達の答えは彼の予想通りだった。
「残念ながら・・・・・・・・・」
「やられたか・・・・・・」
彼は表情を変えることなく口の中で歯噛みした。
「間違いない、奴はここにいる。すぐにこちらにも来るぞ」
彼は戦闘員達に伝えた。
「ここに全員集結しろ、一刻も早くだ」
「はっ!」
彼の指示通りグラバー園にいる全ての戦闘員達が集結した。そして三浦環の像を取り囲む様に集まっていた。
「油断するな、奴は奇襲が得意だ」
カメレオロイドはその中心で戦闘員達に警戒する口調で言った。
「どういった方法で来るかわからん。充分に警戒しろ」
「はい・・・・・・」
戦闘員達も緊張していた。最早その眼はルリ子からは離れていた。そう、彼等の眼はルリ子を見ていなかった。
「トォッ!」
不意に後ろから声がした。そして銅像の側に着地するとルリ子を救い出した。
「ライダー!」
ルリ子が喜びの声をあげる。その声にカメレオロイドも戦闘員達も
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