第十一話 聖杯の場所その九
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「俺の店には酒はないしな」
「寿司一本で勝負でい」
ダイゴヨウが彼の周りを飛びながら代弁する。
「それが男のやり方でい」
「それって男なのかな」
走にはかなり疑問の言葉であった。
「っていうかまた違う意味なんじゃ」
「とにかくね。今はね」
「あんた達とやり合うつもりはないわ」
ここでまた言うフラビージョとウェンディーヌだった。
「それじゃあ。これから卓球しに行くから」
「邪魔しないでね」
こう言ってその場を後にする。そして後に残った面々は。
「まあそういうことは明日にして」
「とりあえず今は」
「飲みなおすか」
「そうしようか」
こう話してまた飲むのだった。彼等もかなり適当なところがあるようである。
御馳走に酒に風呂を楽しむ。風呂にはケガレシアもいた。
「いるし」
「汚いのが好きなのに何でお風呂に入ってるの?」
「細かいことは言うなでおじゃる」
ケガレシアは湯舟の中で同じく湯舟に入っている芳香と茉莉花に対して言い返す。今は頭の兜を外しその豊かな髪が露わになっている。
「わらわとてお風呂でくつろぐ時もあるでおじゃる」
「何か行動がいつも矛盾してるし」
「困ったことですこと」
「いいのでおじゃる。とにかく今は何もしないから安心するでおじゃる」
全員見事なまでにやる気がない。
「旅館でこうして遊ぶのもいいものでおじゃる」
「っていうかこんな連中を平気で泊める旅館って」
「随分寛容なのね」
「運がよかったでおじゃる。ではこのままお風呂を楽しむでおじゃる」
少なくとも今は戦う気はないのだった。おかげで平和なものである。
そして卓球の部屋ではだ。シタリがガジャと卓球をしている。しかもかなり楽しそうである。
「ううむ、こういうのもかなり」
「面白いな」
「ダブルでしないか?」
「俺達も入れてくれ」
そこにクエスターガイとレイも来た。
「多い方が楽しいだろ」
「それでどうだ?」
「そうじゃな。それではじゃ」
「皆で楽しくやろうか」
「皆でってな」
「何なんだろうね」
千明と範人がそんな彼等を見て首を傾げさせている。
「滅茶苦茶くつろいでるじゃねえかよ」
「しかも卓球だけでなくゲームまで占領してるし」
「この野郎、ちょこまかと」
「ヤバイバ、そこじゃないわよ」
ヤバイバとツエツエはアーケードゲームに興じている。しっかりと五十円を入れてそのうえでしているのは十年位前のゲームである。
「あんな古いゲームまだあったんだな」
「少し驚いたね」
千明と範人は浴衣を来てソファーに座っている。その横のあんま椅子にはヴァッフォとミゲラがしっかりと座ってリラックスしている。
「おお、これはいい」
「肩がほぐれる」
「こっちもだしな」
「本当に戦う気がない
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