脱出
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覗きながら言った。思えば彼とも長い付き合いだ。
「それにしてもここまでよく出来ましたね。流石ですよ」
神がクルーザーをさすりつつ言う。顔に感謝と喜びの色がある。
「まあ今回の改造で一番凄かったのは役君だ。何しろ全てのマシンの設計を考えてくれたのだからな」
「えっ、彼が!?」
ライダー達は思わず声をあげた。皆立花が設計し、改造したものだと思っていたからだ。
「本当に彼には感謝しているよ。彼がいなかったらここまでは出来なかったな」
そこへ役が姿を現わした。
「大したことはありません。長野県警では白バイに乗っていた事もありましたし」
謙遜した様子で答える。
(だからといってここまでの改造が出来るのだろうか・・・・・・)
風見はふと思った。だがあえて口には出さなかった。
「それに前にも言いましたが大学では工学部でしたので。そこで学んだ知識を応用したのですよ」
「成程」
結城は違う、と直感したがそれを口に出さなかった。それは他のライダーも同じだった。
「さてと、休んでる暇は無いぞ。早速今から特訓開始をはじめるぞ」
「前に言った通りビシビシいくからな。皆楽しみにしろよ」
「ええ、それはもう。そしてその場所は何処なんです?」
城が尋ねた。
「場所はあの崖だ。御前等が幾多の困難を潜り抜けてきたあの崖だ」
「あの崖か・・・・・・」
本郷と一文字の顔が感慨深げになる。かって彼等はショッカー、ゲルショッカーの強力な改造人間が現われる度にその崖で立花や滝と共に特訓に励みその敵を打ち破ってきた。その事が脳裏に甦ってきたのだ。
それは他のライダーも同じであった。厳しく辛い血と汗、そしてそれ以上の懐かしさがこみ上げてきた。
「さあ、さっさと行くぞ。早く準備を済ませろ」
「そうだ。おい、御前等一体何時まで寝ているつもりなんだ」
二人はそう言って眠っている滝達を叩き起こした。
「折角これで休めると思ったのに・・・・・・」
史郎が情無い声を出した。
「馬鹿野郎、ショッカーが休んでいたか。ちょっとは進歩しろ」
立花に怒られる。
「史郎にも久々に会ったが」
「ああ。全く変わってなくてほっとするよ」
本郷と一文字が笑いながら言った。
「じゃあわし等は先に行っとくからな」
二人はそう言ってガレージの外に停めてあるジープに乗った。
「行くぞ、奴等に勝つ為の総仕上げだ」
「すぐに追いついて来い。御前達のマシンならすぐに追いつける筈だ」
二人はそう言ってジープのエンジンをかけた。黒い煙を出し駆けて行く。
「それならアマゾン達も」
アマゾンが新しいマシンのエンジンを入れた。そして駆け出す。
他のライダーもそれに続く。その後から滝達が自分達のバイクや車に
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