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スーパー戦隊総決戦
第十一話 聖杯の場所その三
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「今から明日香にね」
「ほな行くで」
 ひなたが言いそうしてだ。彼等は奈良を後にし明日香に向かうことになった。奈良駅からそのまま電車に乗って向かうのであった。
「歴史ある街ともこれでお別れですね」
 アスカが去るその時に奈良駅の周りを見回しながら呟いた。
「また来たいですね」
「そうだよな。何か名残惜しいよな」
「おい、ちょっと待て」
 ここで岳がそのアスカと続いて言った魁に対して言ってきた。
「アスカはわかるが魁、御前はそれはまずいだろ」
「まずいって何が?」
「だからだ。これから行く場所は何処だ?」
「明日香だけれど」
「あそこも歴史ある場所だぞ」
 それを言うのである。呆れている顔で。
「それで何でそんなことが言えるんだ」
「あれっ、そうだったんだ」
 しかも言われてもこんな有様だった。
「明日香ってそういう場所だったんだ」
「御前本当に勉強しろ」
 兄である蒔人も横から言う。
「そんなのだからいつも留年すれすれなんだよ」
「いいじゃないかよ。勉強しなくても死なないしさ」
 こう返す魁だった。
「そんなのは別に」
「それでも明日香のこと位知らないとまずいでございますです」
 マンドラゴラがその魁の周りを飛びながら述べる。
「僕ちんでも知っているでございますですから」
「何だよ、俺言われっぱなしじゃないか」
「じゃあ言われないようにしなさい」
 麗が弟を注意する。
「学校の勉強は。せめて追試受けないように」
「ちぇっ、何でこんな時に学校のことなんか」
「というかそこまで勉強できないのかよ」
「俺もそうだったけれどな」
 走輔と番がここで言ってきた。
「しかし。とにかくな」
「明日香だよな」
 話は魁の学校の成績からそちらに戻った。
「そこに聖杯があるんならな」
「すぐに行くか」
「では電車に乗ろう」
 館長は今もスモーキーの頭の上にいる。そのうえで言うのだった。
「近鉄線はこうした時に便利だ」
「さて、それじゃあ」
「今から」
 こうして彼等は電車に乗ってそのうえで明日香に向かった。だが相手はそれがよかったのか悪かったのかそうはいかなかった。
「待て、ここは何処なりか!?」
「全くわからないぞよ」
 ヨゴシュタインとキタネイダスは周りを見ながら首を捻っていた。見ればそこは山だった。何故か山の中に全員でいるのである。
「奈良は案外山が多いなりな」
「意外ぞよ」
「うう、何よ奈良って」
 シズカも歯噛みした顔になっている。
「何でこんなに山が多いのよ」
「貴女は本当に関西出身なのですか?」
 ヒラメキメデスがその彼女に問う。
「奈良のことは御存知ないのですか」
「奈良市に来たことはあったのよ」
 それはあったという。
「けれどね。こんなに山
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