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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
EpilogueVどっちが勝っても文句なしっby恋する乙女達
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とモニカを連れて他の街へと出張に行った。

「エリー、ターニャ。2人はどうだった?」

オーディンさんの食器を片付けるアンナにそう訊ねられてから、「美味しかったよ」ってターニャと一緒に答える。アンナは本当に嬉しそうに「ありがとう♪」ってお礼を言って、鼻歌を歌いながらターニャ邸に戻って行った。わたしはそれを横目で見送ってから、アンナの背中を最後まで見送っていたターニャに目をやる。

「ターニャ。アンナってやっぱりさ・・・」

「あまり考えたくなかったけど、間違いなくディレクトアに惚れてるよね。どうする?」

「どうするって・・・」

ケーゼクーヘンの一片を口に運びながら考える。オーディンさんの想いを独り占めにしたいわたしにとって、アンナの想いは・・・。でも、アンナは小さい頃からわたしの親友で、姉で、とっても大切な家族。そんなアンナの想いを、わたしは否定も邪険にもしたくない。

「私としてはエリーゼを応援したい。でもアンナとも長い付き合いだし、むぅ〜」

「オーディンさんは1人。と言うことは、恋人として隣に立てるのはただ1人・・・」

想像してみる。オーディンさんと、その隣に居るわたしかアンナを。正直、第三者的に見ればわたしよりアンナの方がオーディンさんの隣に相応しいと思う。身長もわたしより高い164cmだし、出るトコは出てるし、料理は出来るし、強いし、カッコいいし。
最悪。どう考えても勝てる要素が無い。自分の貧相な体格を見る。そんなに膨らみのない胸、低い身長。有るのは子爵・アムル領領主と言う肩書。食卓に突っ伏して「わたしの魅力ってなに?」ってゴロンと頭を横にしてターニャを見る。

「子供っぽさ?」

「それだけ?」

「子爵、未来の領主」

「他に」

「う〜〜〜〜〜ん・・・・・・・ごめん」

「うわ〜〜〜〜〜〜ん(泣)」

わたしにはそれ以上何も無かった。泣きたくなるのは当然だ。だけど「あっ、あったあった!」ターニャがわたしの頭を撫でながらそう言う。ずびっと鼻をすすりながら「なに?」って訊き返すと、

「ディレクトアへの想い!」

「ぶふっ?」

まさか真顔でそんな事を言われるなんて思いもしなかったから、思わず吹いちゃった。でも「うん。そうだよね。オーディンさんへの想いなら負けない!」そう言ってわたしは勢いよく立ち上がる。っと、その前に「ごちそうさまでしたっ」残りの紅茶とクーヘンをお腹の中に入れる。

「どこ行くの?」

「ん? ちょこっとアンナのところまで」

アンナと本音で話し合うために。だからそう言うと、ターニャは「喧嘩だけはやめてよ?」なんて言ってきたけど、喧嘩になんてならない。きっとわたしは、アンナの想いを・・・・

†††Sideエリーゼ⇒アンナ†††

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