暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
EpilogueVどっちが勝っても文句なしっby恋する乙女達
[2/7]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
とモニカを連れて他の街へと出張に行った。
「エリー、ターニャ。2人はどうだった?」
オーディンさんの食器を片付けるアンナにそう訊ねられてから、「美味しかったよ」ってターニャと一緒に答える。アンナは本当に嬉しそうに「ありがとう♪」ってお礼を言って、鼻歌を歌いながらターニャ邸に戻って行った。わたしはそれを横目で見送ってから、アンナの背中を最後まで見送っていたターニャに目をやる。
「ターニャ。アンナってやっぱりさ・・・」
「あまり考えたくなかったけど、間違いなくディレクトアに惚れてるよね。どうする?」
「どうするって・・・」
ケーゼクーヘンの一片を口に運びながら考える。オーディンさんの想いを独り占めにしたいわたしにとって、アンナの想いは・・・。でも、アンナは小さい頃からわたしの親友で、姉で、とっても大切な家族。そんなアンナの想いを、わたしは否定も邪険にもしたくない。
「私としてはエリーゼを応援したい。でもアンナとも長い付き合いだし、むぅ〜」
「オーディンさんは1人。と言うことは、恋人として隣に立てるのはただ1人・・・」
想像してみる。オーディンさんと、その隣に居るわたしかアンナを。正直、第三者的に見ればわたしよりアンナの方がオーディンさんの隣に相応しいと思う。身長もわたしより高い164cmだし、出るトコは出てるし、料理は出来るし、強いし、カッコいいし。
最悪。どう考えても勝てる要素が無い。自分の貧相な体格を見る。そんなに膨らみのない胸、低い身長。有るのは子爵・アムル領領主と言う肩書。食卓に突っ伏して「わたしの魅力ってなに?」ってゴロンと頭を横にしてターニャを見る。
「子供っぽさ?」
「それだけ?」
「子爵、未来の領主」
「他に」
「う〜〜〜〜〜ん・・・・・・・ごめん」
「うわ〜〜〜〜〜〜ん(泣)」
わたしにはそれ以上何も無かった。泣きたくなるのは当然だ。だけど「あっ、あったあった!」ターニャがわたしの頭を撫でながらそう言う。ずびっと鼻をすすりながら「なに?」って訊き返すと、
「ディレクトアへの想い!」
「ぶふっ?」
まさか真顔でそんな事を言われるなんて思いもしなかったから、思わず吹いちゃった。でも「うん。そうだよね。オーディンさんへの想いなら負けない!」そう言ってわたしは勢いよく立ち上がる。っと、その前に「ごちそうさまでしたっ」残りの紅茶とクーヘンをお腹の中に入れる。
「どこ行くの?」
「ん? ちょこっとアンナのところまで」
アンナと本音で話し合うために。だからそう言うと、ターニャは「喧嘩だけはやめてよ?」なんて言ってきたけど、喧嘩になんてならない。きっとわたしは、アンナの想いを・・・・
†††Sideエリーゼ⇒アンナ†††
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ