暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 守り抜く双・大剣士
第55話 =黒幕の正体=
[1/9]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話

「……何もいねぇじゃねぇか」

クラインの言うとおりこのドーム状のフィールドにはボスの姿は無かった。…そして俺たちが入ってきた扉の姿も…。なるほど
ね、これじゃあどんな打撃攻撃でも鍵開けスキルでも開かないわけだ…。その扉自体が無いんだから。

「おい…」

いま、ここにいる誰かがもう耐え切れない…とでも言わんばかりに声を上げたその時…

「「上よ!!」」

これまたどこかにいるアスナと隣にいるユカが同時に叫び、その声にはっとして全員が頭上を見上げる。ドームの天井部には白
くとてつもなく巨大で長い胴体を持ったものが。

「百足…!?」

思わず誰かが呟いた百足とは俺も見たときに思った。でも現実にいるそれとは明らかに違うところがいくつもある。
本来百足にありそうな小さい頭…ではなく人間のようで人間のものではない頭蓋骨でそれには2対4つの鋭い目がついておりその顎の骨には鋭く光る牙がいくつも、さらに両脇からは鎌上に尖る骨の腕が大きく突き出していた。黄色いカーソルが骸骨百足の頭上に表示され同時に名前も出現する。
《The Skullreaper》……骸骨の刈り手…それがこいつの名前か…。


「みんな、散らばって!!!」

「キューー!!!」

名前を確認した瞬間、前にいたシリカとピナが呆然としたすべてのプレイヤーの警戒心を一気に高め距離をとろうとし、それと
同時に骸骨の刈り手という名前の百足が落ちてくる。
この中で呆然としていたのはシリカよりも年の上のプレイヤーばっかなのにその状況をみて言葉を放つことが出来るとは本当に
さすがとしか言いようがない。
だが、頑固な大人がいるのかただ単に自分のリーダー以外の言うことは聞きたくない、といったプレイヤーたちの動きが一瞬遅
れてしまいどちらに行こうか迷っていた。

「こっちだ!!」

キリトの声に呪縛が解けたように一目散に走り出す数人のプレイヤーだが百足が落下した瞬間、地震が発生したかのごとく俺た
ちの立っているこの床が大きく震えた。そのせいでその数人のうちの3人がそのゆれに足を取られ動けなくなってしまう。そこ
に向かって人の身長以上の鎌のついた腕が振り下ろされた。さすがは攻略組、ということで背後から攻撃を受けないように前を
向き盾を構えたが、その3人はそのまま吹き飛ばされてしまっていた。

だが(タンク)役の人なので言い方は悪いがどこまでダメージを受けるのか…思わず見入ってしまった。どんどんどんどん
そのHPバーが減っていき黄色に、止まることを知らないかのように次に赤へと変わり…

「…嘘だろ……」

あっという間にあっけなくそのバーの中身は透明になり空中にあった3人の体は無数のポリゴンを散らしながら破砕した。

「……そんな
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ