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とある組織の空気砲弾(ショットガン)
第一話 通りすがりのお義兄(にい)さんだよ
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に再挑戦決定!」

「ま、次あるかどうか知らねーけどな」

 盛大な笑いが起きた。大笑いが爆笑に変わる。

「さーて」

 これで邪魔者はいなくなった。残すはメインイベントのみ。本当に楽しくてしかたがなかった。

「……ぐぇ」

 そんな奇声を耳にするまでは。

「あ?どうし……た」

 言葉を失った。
 目を離したのはほんの一瞬。その一瞬の後に、スキンヘッドの大男はコンクリートの上を転がっていた。同時に、しゃがみ込んでいた人影が視界に入った。

「だ、誰だ!?」 

 人影は立ち上がった。わずかな光に浮かぶシルエット。何か棒状の物体を担いだ長身の男だ。

「俺?」

 ゆっくり近づく男。やけに響く足音。
 そして立ち止まり、

「通りすがりのお義兄(にい)さんだよ」

 そう灯影 月日は言い切った。

 突如として現れた乱入者に対し、男達は狼狽える。
 正確には仲間がやられたことと、それをやったのがこの長身の男であるとを結び付けられないでいた。
 何せ倒れているのは身長二メートル超、体重一〇〇キロで文字通りの大男なのだから。
 比べて乱入者は身長一八〇センチ前後、不釣り合いな程痩せた体つきをしている。長く細い手足は簡単に折れてしまいそうだ。

「コイツ、能力者か!?」

 それならこんなモヤシ野郎にやられたのにも頷ける。

「勘違いしてるようだから言っとくけど、ただチョークスリーパーでシメただけだぞ?」

 キュッ、とね。とジェスチャーを加え、月日はあっさり否定した。
 その返答を聞いて、男達は呆気に取られた。
 そして、嬉しそうに下卑た笑みを浮かべる。

「なんだよ無能力者(レベル0)か。脅かしやがって」

「ヒーロー気取りでカッコよく登場か? 馬鹿かコイツ。この状況理解できてっか?」

「ん?」

 どうやら男達は月日が無能力者と認識し、この状況、即ち三対一である事で有利と思っているらしい。
 とんだ勘違い野郎どもだと月日は内心呆れた。

 その余裕からなのか男の一人がズボンのポケットからタバコを取り出し、口に咥えて火を着ける。

「あぁ?」

 しかし、タバコの火が勝手に消える。何度火を着けてもすぐに消える。挙句ライターの火さえ点火する前に消える。

「あのさ、タバコ吸ってるからもう大人、なんて思ってる?」

「あぁ?」

「そんなもん二世代、三世代も前の話だぜ? それをまだ信じてんの? だったら、スゲーウケるんだけど〜」

 これは明らかな挑発。この手のタイプが簡単に引っかかるレベルの挑発。

「っだとテメェー!!」

「どうやら正真正銘の馬鹿らしいなっ!」

 男の一人が左手を前に突き出す。その手の平
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