追想〜裏切りの代価
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ハフナーの槍が蒼い光を纏い突撃する。両手軽槍単発突撃技<ダッシュショット>。襲い来る蜘蛛の前肢より早くその膨らんだ胴体を切り裂いて後ろに抜ける。
「スイッチ!まずは俺とクラディールで前肢を抑える、それ以外の攻撃は完全回避が可能だ!後ろの弱点を攻撃してくれ!」
「この程度なら俺一人でも十分だ、行っても良いぜ?彼女に良いところ見せてこいよ」
ガンガンと喧ましい音を響かせ左の前肢を受け止める。その鈎爪は紅く輝いていた。やはりソードスキルか。続く右の二撃目、これは避け切れない!
「シッ!相棒を置いていけると思うか?」
ニヤリ、と意地悪く笑いながら右の一撃を受け止める。キリトは続けてこう言った。
「さぁ、フィーバータイムのスタートだ!!」
蜘蛛は予想以上にしぶとかった。
弱点である尻の一部を集中攻撃してHPはそれなりの速度で減っているのだが何かおかしい。おかしいとは思うのだが・・・・・・・具体的に何がおかしいのか分からなかった。その焦燥がクラディールの胸を灼く。
「待てよ・・・・・・・まさか!ヤバい、皆離れろ!」
ドゴン!!と言う凄まじい轟音が轟き、ひび割れた壁から無数の蜘蛛が姿を現した。
クラディールの警告が間に合わなかったら、恐らく全員が死んでいただろう。
「そんな・・・・・・・蜘蛛がこんなに・・・・・・・!」
余りにも絶望的な現在の状況に、思わず呻き声を上げるリオナ。
「丁度いい・・・・・・・あの大蜘蛛を倒せば蜘蛛は消える、全員で奴の背中に飛び乗って攻撃するんだ、そうしたら勝てる!」
「・・・・・・・分かった、どのみち生き残るにはそれしか手がない。いいか・・・・・・・3,2,1,今だ!」
「おおおおおっ!!」
着地寸前に逆手に構えた剣を突き立てたクラディール。その一撃によって蜘蛛は苦しげに身を捩らせた。
「「おあああああああっ!!」」
カーンとハフナーの剣と槍が、赤く、青く光りながら刃の根本まで食い込む。さらにアンナが突き刺した短剣を杭打ちの要領でミーナが叩き込んでいる。
「終わりだァァァァァァ!!」
キリトの雄叫びと共に、キリトとリオナが同時に放った一撃が残りカスとなった大蜘蛛のHPを確実にゼロにしていた。
「ふぅぅぅ。全員、生きてるな・・・・・・」
「じゃあ、そろそろ開始ですね?」
バン!!と扉が開き、オレンジプレイヤーが雪崩れ込んでくる。その数なんと三十人。
「カーン・・・・・・まさか貴方・・・・・・!」
「そのまさかですよ、リーダー。本当に結晶が使えないか、念のため自分で調べるべきでしたね?」
「カーン、こいつらはどうする?」
「別に逃げられても問題は無いでしょう。ベータテスターに
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