第53話 常山、山賊掃討戦 前編
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」
麗羽は口ごもりながら私に山賊のことを聞いてきました。
麗羽の態度に違和感を覚えました。
私に嫉妬でもしたのでしょうか?
彼女は本当にかわいいですね。
「まだだと思う。今のところ山賊の来る気配はない。しかし、用心にしないとね」
「そうですわね」
麗羽は私に近づくと私の右腕を絡ませてきました。
彼女は頬を染め俯いています。
「ホオォゥ、劉ヨウ様も隅に置けませんな」
趙雲は私と麗羽を交互に眺め悪戯猫のような眼差しをしました。
「麗羽、急にどうしたんだい?」
私は麗羽の大胆な行動に動揺してしまいました。
彼女の胸の柔らかさと暖かみが腕に伝わってきます。
「何でもありませんわ・・・・・・。私達は許嫁なのですから、これくらい当然のことですわ」
麗羽は顔を真っ赤にさせながら私に言いました。
彼女は私に目を合わせられないようです。
「ホオ、ホオ、袁紹殿は劉ヨウ様の許嫁でしたか」
趙雲は面白そうに私の顔を見ています。
「劉ヨウ様をいじるのもこれくらいにしておきましょう。ところで劉ヨウ様にお聞きしたいことがあるのですがよろしいでしょうか?」
趙雲は急に真面目な表情で私に聞きたいことがあると言ってきました。
「なんだい?」
「某が昨日、劉ヨウ様とお会いしたとき、山賊を一瞬で殺した技は何なのでしょうか?」
趙雲は私の振雷・零式のことを知りたいようです。
やはり武人の趙雲です。
「あれは私の必殺の奥義だ」
「必殺の奥義ですか?」
趙雲は興味深そうに私の顔を見ています。
「昨日の使ったのは振雷・零式といって、体の気を収束して槍の先から放つ技だ」
振雷・零式は私が硬気功に使用している気を一点に収束して敵に放つ技です。
「念のため言っておくけど妖術の類じゃない。あの技は見た目派手な攻撃だけど、見た目通り威力は凄いし、体力の消耗も激しい。常人が使用したら死ぬと思う」
今の私は10発が限度です。
この限界を超えるこは幸いなことに今までありませんでした。
これからも無いとは限らないので日頃の鍛錬は怠ることはできません。
「劉ヨウ様、私にも振雷・零式を習得できるでしょうか?」
趙雲は目を輝かせて私に聞いてきました。
追いそれと振雷・零式を伝授できる訳がないと思います。
私に取って振雷・零式は虎の子です。
そもそも私のようにチートでない者に使用できるかもわかりません。
彼女が士官してくれるなら指導を考えなくもないです。
「そもそも私は弟子を取ったことはないから、趙雲が使えるようになるかわからない。」
私は趙雲に正直に話しました。
「そうですか・・・
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