十三話
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「これが“水裂き”」
これって、気をちゃんと扱える人じゃないと出来ないって話なんだよね
「まず、水面に立つなんて人間離れした技。普通に出来るかよ……」
「だから言いましたよ、マネ出来ませんよって」
私だって、三年かけてやっと出来るようになったんだから
「キャッ!?」
戻ろうとした時、地面が強く揺れた。油断していた事もあり、川に落ちてしまう
「さっきの音は……?」
「ロッジから少し離れた方だな」
ロッジから少し離れた方?あれ、確かなのはさん達は……
「あっちの方向は姉貴達が訓練してる場所ではないし、行ってみるか」
「ノーヴェさん!多分、クロムくん達だと思うから大丈夫ですよ!」
全く。少し加減を考えて模擬戦をしないとダメだよ?
クロムside
さきほどの場所でかすり傷やら色々と疲れ果てて、倒れている僕とアス
「アス…。無事?」
「なんとか……」
10分1セットで一対一のいい勝負で3戦目を迎えたところで、僕とアスは模擬戦って言うことを忘れてガチな勝負をしちゃったわけで……
「あらあら、大丈夫?」
あれって確か、このホテルのオーナーの……
「メガーヌさんでしたっけ」
「魔力切れってところです……」
僕は少しだけ残ってるけど、流石にキツイ
「ロンド」
≪ええ。動かないで下さいね?≫
浮遊魔法で車椅子に乗る
「やっぱり2年のブランクは大きいね。それとも、アスが強くなったのかな?」
「どちらもだ…。お前のブランクもあれば、俺が強くなったって言うのも……」
なるほどね
「こんなところで寝てると風邪ひいちゃうから、ロッジに行きましょう」
「アス。浮遊魔法は使える?」
「魔力切れ……」
浮遊魔法が使えないほどって……
「ロンド」
≪了解です≫
アスも浮かせて、ロッジに戻る
これでまだ昼前なんだよね?残りの3日と半日が心配でならないよ……
それから僕とアスは昼食の時間まで、自室で休ませてもらったのだった……
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