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琴浦幻憑記
琴浦幻憑記
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 私の心の声を読んだ…?
 そういえば先ほども『考える』と言った。
 普通なら『呟く』や『言う』ではないだろうか?
 
 意味がわからないッ!

 生きていることに驚きをしたが、ここまで焦ったのは目覚めてから初めてだ。

(えっ、え?)

 向こうも異常に気づいたのかゆっくりと体から離れ出す。

 そこで頭のてっぺんからつま先まで見えた。
 容姿としてはかなりレベルが高い。
 私がいた学校にはいなかったであろう可愛らしい容姿をしている。
 彼女の姿はフリルをふんだんにあしらった服装で上は黄色、下は緑のスカート、帽子も着用している。
 髪は帽子をしていて若干隠れているが銀髪だろうか。
 胸の位置にはアクセサリーだろうか眼のような球体がある。
 これがアクセサリーなら素直に可愛いとは言いづらい。

「アクセサリー……」

 これは本当にアクセサリーだろうか。
 やけに生々しいようにも……
 
 そしてそんなことを確認していると近くからさらに甲高い音ではない足音が聞こえてきた。
 ペタペタくらいが適切だろうか。
 方向からして先ほど行こうとした向きである。
 狼狽してる中の新たな人物だ。
 
「全く何してるの?」

 これまた1人の少女であった。
 廊下に倒れている私とこいしだと言った少女に首を捻っている。
 心の中でも同じことを言っていた。

 こちらの容姿もかなりレベルが高い。
 こいしと言っている子と似たような顔立ちをしているため、姉妹だろう。
 こいしと同じくフリルをふんだんにあしらった服装だが、上は水色、下はピンクのスカート、スカートより少し濃いピンクの髪。
 胸の位置には――やはりあの奇妙な眼だ。

(なんでこいしは奇妙がってるのかしら? それにはるかは……困惑?)

 まさか、この子も心を読んでいる?
 名前も知ってるし……
 おかしい、何かがおかしい。
 怖い、相手が怖い!

 春香は正体不明の、得体の知れない、目の前の人物が怖かった。
 心を読まれるのがここまで……

……怖いとは思わなかった。

「うっ!」

 胃袋の内容物が喉元に突き上げてくる感覚。
 だが胃袋には胃酸くらいしかないのか、気持ち悪い感覚だけが残る吐き方をしてしまった。
 涙目になる。
 誰かもわからない、二人の目の前で。

 2人の女の子は異常を感知していたようであったが、ここでようやく事の重大さがわかり急いで私を先ほどの部屋に連れ戻した。















「気づいたら見覚えのない場所にいた、ねぇ」

「……はい」

 1時間ほどかけ漸く落ち着いてきたので、コップに入った水を一飲みしてさらに心を休
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