文字の語り合い
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構える。
それと同時に腕に鳥居型の表示枠が拳から肘を超えて伸び
「三発殴って大型木箱を破壊しろ」
目の前に蹴りだされた大型木箱はまるで、紙細工かのように破裂した。
木屑が散らばる中、そこを突っ走ってくる少年がこちらを真っ直ぐに見つめている。
その術式は知っている。
ガリレオ教授の術式を打ち砕き、自身を勝利に導いた術式。
二度の打撃を奉納とし、自分の攻撃力の無さをカバーしたある意味、剣神や半竜よりも厄介な術式。
弥生月から如月。そして、睦月に至る術式である。
しかし、その事実とは別に笑う事があった。
……止まる事も考えないか!
思考においても余分な事は考えていない。
目の前に大型の木箱が飛んできたというのに、恐怖や焦りを表に出さない。
どちらの感情がないという訳ではない。
どちらの感情も出すのが惜しいくらい必死であるという事だ。
成程、と小声で呟く。
この少年は特別強いという訳ではない。だが、この少年は敵であるという思いを頭に浮かべて、改めてダッドリー達の方に叫ぶ。
「Mate! こっちは手放せないから、そっちは頼んだぞ!」
「いいい言われなくても解ってるわよ!」
目の前の半竜は止まらない。
セシルの荷重を受けて、尚動くというのは種族差というものなんだろうけど、その種族差に言い様がないこんちくしょうという思いが浮かんでしまう。
というか、この武蔵の過剰戦力はどういう事だ。
特務級の武神使い、半人狼、半竜、魔女、剣神、大罪武装、淫乱踊り子、全裸、股間破壊巫女。
どれをとっても、頭がおかしいクラスの戦力である。
というか、大罪級におかしい連中である。どういうふうに育ったら、こんな変態の連中が生まれるのだろうか?
何て恐ろしい所なの、武蔵……!
少なくとも英国なら、こんな事は起きない。
ジョンソンとかはちょっと歯が浮くような台詞を連発していたり、ハワードは土下座を極めるのに忙しかったり、万年水着を着ているホーキンスなどは少々どうかと思うが、それを除いたら普通とは言えないが、ここまでは酷くない連中である。
そして、恐ろしい事にこの連中は世界征服を謳っている。
つまり、解り易く言えば汚染。
「そそ、そんな事をしたら英国人としてだけではなく、人間として終わりよーー!!」
そして、彼女は先程撃って外れた矢を一つ取り上げる。
「せせ、セシルゥーーー! これに、わ、分け与えられる!?」
「Tes.! だいじょうぶなのーー!」
言葉を聞くと同時に即座に矢を投げた。
途中まで、普通に飛んでいた矢だが、途中で不自然に見震える。セシルの荷重が矢自体に設定されたという事である。
「と、とととりあえず、メインフ
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