反逆の狼煙
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(………こ、ここは………)
千冬は目を覚ました。
そこはバスの中ではなくIS学園でもない場所だった。
(……何だ? ここはいったい―――)
―――ジャラッ
手元から音がし、彼女は視線を落としてみるとそこには手錠がかけられていた。
「な、何だ……これは……」
「―――ようやく起きたか、ブリュンヒルデ」
顔を上げてみると、そこには見たことない男が白衣を着ていた。
周りには凰鈴音と更職簪を除く専用機持ちが千冬と同じように繋がれて、全員がそっちを見ていた。
「まぁそう睨まさんな。行っておくが、IS学園の1年1組は今のところは全員無事だぜ。教師、生徒共にな。もちろん、アンタの弟も無事だ」
「……何が目的だ」
「目的? そりゃ―――飢えた男共の餌と、篠ノ之束だ」
男からその言葉が出て、全員が同じように睨む。
「まぁ安心しなって。篠ノ之束はともかく―――お前らが大人しくこっちの言うことを聞けば生徒は無事に返してやるよ。まぁ、お前の弟とお前ら専用機持ち―――特にブリュンヒルデと天災の妹は保証できないけどな」
「なぜこんなことをした」
「――は? それを聞くか? 言わなくても大体の事情―――いや、あんたらにはわかんないか」
そう言って白衣の男は出ていった。
「………所詮、本人は自分がした結果なんてどうでもいいわな」
そんな呟きを残して。
「……どういう意味ですかね、教官」
「知らん。だが、あの雰囲気は―――出会った頃の風宮にそっくりだな」
「え? どういう意味ですか、織斑先生」
シャルロット・デュノアが千冬に尋ねる。
「……いや、なんでもない。ひとりごとだ」
■■■
織斑一夏はまた彼女ら専用機持ちと同じように別室で繋がれていた。
「気分はどうだ。最初の男性操縦者、織斑一夏」
声をかけられて目を覚ます彼は、さっきの彼女らと同じように目の前に現れた白衣の男を睨みつける。
「誰だよ、アンタは! 千冬姉や、箒やセシリアやシャルやラウラは! みんなはどこにやった!!」
「こんな状況になってもみんなの心配か。相変わらずガキだな」
そう言って一夏の顔の隣を蹴る。
「こんなガキンチョが、ISを動かしたのか。やっぱりこの世界は狂ってるな」
「な、なんなんだよアンタ! いきなり俺たちを変なところに運び込んで、いったい何が目的なんだ!」
それを聞いた白衣の男は諦めたようにため息を吐いた。
「テメェみたいなガキには関係ないな。テメェはここで実験台になるんだからなぁ」
「なん……だと……」
そう言ってどこかに行く白衣の男。
「………まさか」
そこで一夏の
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