第18話 帰還
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ユーノもパイルダー内に飛び乗る。その直後、キャノピーが閉じられ、パイルダーはアースラから発進した。向うは太平洋。真っ直ぐパイルダーは指定されたポイントへと向かった。其処には陸地など一切ない殆ど海だけの世界であった。
一面青い空と海しかない。本当にこんな所に居るのか?
疑念と不安を胸に海面すれすれに飛び続けるパイルダー。そして、遂に見つける事が出来た。
それは海面の上に流れていた流木に寄り掛かるようにして浮かんでいた。
ズタボロになった衣服に、傷だらけになったなのはが其処に居たのだ。
「なのは! なのはだ! あいつ、無事だったんだ!」
「良かった。やっと見つけられた!」
甲児とユーノは思わず歓喜した。嬉しさの余り目から涙を零すなどもしていた。甲児は急ぎパイルダーをなのはの側で定着させる。そして、ユーノはパイルダーから飛び出し、なのはを抱き上げてパイルダー内に戻ってきた。
その際に海面に入った為にユーノの服も水浸しになったがそんな事関係ない。今はなのはを見つけられた事だけしか頭になかったのだ。
「なのは…こんなにボロボロになるなんて……それに酷い怪我だ」
「待ってろ、すぐにアースラに連れてってやるからな!」
身動き一つしないなのはの身を案じ、甲児はパイルダーを飛ばす。急いでアースラに戻る為だった。空を飛ぶパイルダーの目の前に丸く開いた次元空間が顔を出す。其処へ飛び込んでいくパイルダー。
だが、その光景を遠くから見つめる影があった。
「フッフッフッ、あれが今世を騒がせているマジンガーZのパイロットか。あんな小僧に苦戦するとはDr.ヘルも大した器ではないわ」
其処に居たのは上半身は古代ギリシャを思わせる甲冑を纏っていた。だが、下半身は違っていた。虎だったのだ。彼の下半身は巨大で獰猛な虎の姿をしていたのだ。
「見ているが良いわマジンガーZ! 何時の日か我等ミケーネ七つの軍団が地上を制する。その時貴様は死の苦しみを思う存分味わう事となるのだ!」
声高らかに言い放ち、そして高笑いをした。
その怪物が言っていた言葉を、知る者はこの場所には誰も居ないのであった。少なくとも、今この場ではの話だが―――
***
目を開くと、其処は白い天井があった。そして、体に当たる感覚から察して此処がベットの上だと言う事が分かった。更に鼻に付くアンモニア臭や薬品の匂いから此処が医務室であると言うことが理解出来た。
今度は何処へやってきたのだろうか。疑問を感じながらなのはは身を起こす。すると、其処でなのはを出迎えたのは見慣れた仲間達の笑顔であった。
甲児、ユーノ、ハヤタ、ダン、竜馬、隼人、武蔵、本郷。他にもアースラ隊の皆がなのはを見て微笑んでいた。
「み……みんな……」
「良
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