第1章 やって来ました剣と魔法の世界
第4話 爆発魔法の使い手
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の瞳と同じ系統の少し薄い茶と言う感じに見えます。おそらく、全体的に色素が薄いのでしょう。
首からは、銀製の十字架を象ったシンプルなネックレス。魔法使いの杖は、タバサの物と違い、オーケストラの指揮者の持つ指揮棒のようなタイプの魔法使いの杖。
この世界で遭遇する三人目の美少女と言う事に成りますか。
しかし……。
「これでは、成功する魔法も成功しなくなるな」
そう独り言を呟く俺。
その独り言に重なる爆発音。そして、再び発生する爆風が俺の頬と前髪を嬲った。
案の定、その爆発により発生した土煙が晴れた後には、少しホコリを吸い込んだらしく咳をしているルイズと呼ばれた少女が、先ほどまでよりも少し深くなったクレーターの底に存在しているだけであった。
「普通、召喚儀式と言うのは、精神を高揚させた状態で、しかし、頭脳は冷静で無ければ成功するモンやない」
俺は、独り言を呟き続ける。
いや、これは、どちらかと言うと怒りや苛立ちに近い感情か。
……って、俺まで場の雰囲気に流されるトコロでしたね。これは素直に反省ですか。
しかし、コルベール先生の立場も判ります。それに、待たされている生徒達の苛立ちも判るのですが、この状況は流石にマズイと思うのですが……。
「失敗したとしても爆発が起きるぐらいだから、問題はないと思うけど」
俺の独り言の中に、かなり否定的な部分を感じ取ったのか、キュルケがそう聞いて来た。
ただ、彼女の言葉の中には、他の生徒が発しているような、ルイズと呼ばれた少女を揶揄するような部分以外の、何か別の感情を感じる事が出来たのですが。
「召喚魔法の失敗とは、基本的に意図したモノと別の存在を召喚する場合が多い。
そして、現状は最悪の状況下にある」
俺は、キュルケとタバサを見つめながら説明する。
但し、少しの引っ掛かりを覚えながら、なのですが。
それは……タバサが俺を召喚出来た理由が判らなくなったから。
キュルケは彼女の事を親友のタバサと呼んだ。
しかし、俺を召喚した少女と、そのタバサと名乗っている名前からは、何故かしっくり来ない雰囲気を感じている。
俺は、その部分を彼女が、俺に対して魔法名を名乗ったからだ、と納得したのですが……。
本名を使用せずに、偽名を使ってランダム召喚を行う。これは、非常に危険な召喚作業と成ると思うのですが。
俺は、じっと、俺を召喚した蒼き少女を、霊力の籠った瞳で見つめてみた。
そう。それは何かを掴めるまで。この違和感の正体を見極めるまで。
しかし、
……無理ですか。これ以上、タバサを見つめても判らないな。
俺の見鬼の才能で判るのはこの程度まで。流石に、魂の本質まで完全に見極める能
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