魔女の意気
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。
それを利用すれば
「───喰らいなさい!」
描くという生む行為によって、ただの水は加熱による水蒸気爆弾へと変化する。
さっきも同じものを投じたが、二度目の爆発により、蒸気は少し薄くなりつつある。
その向こうからさっきよりも確かな影が見えた。
その事に舌打ちを露骨にする。
明らかに、相手はダメージを負っていない。自分の攻撃術の力が足りていないとは思わない。
必要以上の卑下は好きではないのだ。
ならば、単純に相手がこちらの術式を超えて、立っていると考えるしかないのだが、それはそれで癪ね、と思うのは魔女として当たり前と思いながら、続いて連続投下。
「質で駄目なら量で勝負よ……!」
今回に限って、排気なんて遠慮なく排出よ。
赤字覚悟って素敵よねっ。
敵を倒せたら尚
「───Herrlich!!」
爆発は過激の一言に尽きた。
既に熱のレベルまで昇華した蒸気のほとんどは大気となってナルゼ達の方に向かい、ぶつかった。
ナルゼはそれらを翼で受け止めながら
「やった!?」
その言葉にナルゼの周りに表示枠が浮かび上がりまくった。
『いけないよ……ナルゼ君……! 君は非常に迂闊な事をした……! 略して非闊……!』
『ええ……自分でも、確かにこれは不味いと思うんですよね……』
『気にしないでいいんだよマルガ君! 一人の失敗をフォローするのが僕達仲間の役割なんだから!』
『うむ……! 気にせずどんどん攻撃するがいい……! 吾輩がそれをぷるぷるしつつ見守ろう……!』
やかましい。
現実と二次元を一緒にするんじゃない。
そんな物を現実で守れるのは、それこそ変態くらいである。
……ああ……だから、武蔵の変態共はその理屈を守れるのね……
総長とか熱田とか喜美とかネンジとかイトケンとかハッサンとか。
該当者が多過ぎて困るのが、武蔵クオリティね。
嫌な場所ね、と思いながら、念には念をと次の術式を構えた瞬間。
前の前の霧の空間から聞き覚えのない声が飛んできた。
「ああああら? 私達相手に小娘一人でいいのかしらね」
距離十五メートルの間で放たれた声。
その後に、煙の中から四つの影が現れた事を視認する。
その動きにぶれは一切ない。
つまり
「無傷……!?」
あれだけの攻撃に対して、何のダメージを受けていない。
それはつまり、何らかの手段で回避、もしくは防御したという事になる。
回避なら、爆発だけならともかく破裂することによって細かな刃となった瓶の破片をあの距離で躱せるとは思えない。
そんなのを出来るのは、二代か、もしくは立花・宗茂みたいな高速戦闘を得意とする化物クラ
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