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我が剣は愛する者の為に
陳留到着
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頼していた部下だったはず。
故に華琳もあの二人を信頼しているだろう。
あの二人はかなりの強さを感じるし、曹仁も中々の強さを感じた。
俺達も自己紹介を終え、華琳は早速本題を聞いてくる。

「それでわざわざ、私の所にやってきた理由を聞かせて貰おうかしら。」

「簡単な理由だ。
 俺達を客将として雇ってほしい。」

「ほう、部下ではなく客将としてか。」

昔、彼女は俺の事を部下にすると言っていた。
俺自身、あの時はまだ王になると決意していなかった。
華琳自身も何か思う所があるのだろう。
少しだけ考えた後。

「いいでしょう。
 貴方達を雇うわ。」

華琳の発言に夏候惇は驚きを隠せないでいた。

「か、華琳様!
 こんなどこの馬の骨とも分からない輩達を雇うの言うのですか!?」

「彼は私の命を救ってくれた恩人よ。
 大きな借りがある。
 何より、今はどこも賊が蔓延っている現状よ。
 縁を始めとする、彼らは使えると判断したわ。」

「賊なんて、私一人いれば充分です!」

「確かにそうでしょう。
 でも、貴方だけで全域を動けないでしょう。
 だからこそ、彼らを雇う意味が出てくるのよ。」

夏候惇にそう言ってから、俺達に視線を向ける。

「もちろん、使えないと判断したら即解雇だけど。」

「安心してくれ。
 彼らは最高の仲間だ。」

俺の仲間の強さはよく知っている。
それを聞いた華琳は少しだけ笑みを浮かべて、玉座から立ち上がる。

「では、まずは部屋を案内しましょうか。
 明日から仕事を任せる事にするから、縁は今日までに私の部屋に来て彼らの事について教えて貰うわ。」

「了解。」

あっさりと雇ってくれたので、内心では少し驚いている。
廊下を歩いていると星と月火が、華琳についての感想を述べた。

「噂に聞いた通りの人物ですね。」

「縁とは真名を許す仲とはいえ、何も知らない私達を受け入れる器の広さ。
 一目で私が使えると判断する判断力、観察眼。
 噂以上の人物よ。」

「小さいのに凄いね。」

その中に美奈が笑いながら言う。
おそらく、美奈は何が凄いのか分かっていない。
でも、俺達の話を聞いてとにかくすごい事が分かったんだろう。
それを聞いて俺達は思わず笑いが込み上げた。
部屋に案内され、俺は荷物を置いて華琳の部屋に向かう。
中に入ると俺を待っていたのか、寝台に座っていた。

「まずは貴方と一緒に来ていた彼らについて教えて貰おうかしら。」

気のせいかもしれないが、華琳の声が不機嫌そうに聞えた。
彼女に会ったのは昔の時以来なので、怒らせる原因を作った覚えはない。
俺は別の事で怒っているのだろうと考えて、一刀達について説明する。

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