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男の娘は傍にいる
第三章

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「凄まじい進化だよ」
「まあ確かに独自の文化だね」
 沖村も結局は否定しなかった。
「日本文化は」
「そうだね」
「うん、しかしね」 
 それでもというのだ。
「異次元かい」
「こんなに女装が普通の文化はないよ」
 ボリバルは断言した。
「男の娘がね、そういえば」
「そういえば?」
「日本は歌舞伎があって」
 そしてというのだ。
「女形がいるね」
「ああ、それでだね」
「若い人もなるね」
「昔はそこから同性愛もだよ」
「あったね」
「そうだよ」
「そうしたものもあるから」
 ボリバルはそれでと話した、そして焼き鳥を食べて話した。
「男の娘もだよ」
「普通だったっていうんだね」
「宗教的なタブーもないし」 
 このこともありというのだ。
「それでだよ、そして今も」
「何十かキャラの画像出ているけれどね」
「皆男の娘というのが凄いよ」
「女の子にしか見えないね」
「美少女にね」
 まさにそれにというのだ。
「見えないよ」
「そうだね」
「しかし」
 それでもというのだった。
「僕としては」
「抵抗があるね」
「うん、ただあの店員さんが男の娘でも」 
 例えそうであってもというのだ。
「何も言わないしね」
「批判もしないね」
「絶対にね」
「それならいいよ、ちなみにあの店員さんは女の子だよ」 
 沖村はここで真実を話した。
「れっきとしたね」
「わかるんだ」
「喉だよ」
 自分のそこを指差してだ、沖村は笑って話した。
「そこだよ」
「ああ、喉仏か」
 ボリバルも言われて頷いた。
「それだね」
「男なら絶対にあるね」
「うん、間違いなくね」
「あの店員さんにはそれがないからね」
 だからだというのだ。
「そこでだよ」
「わかるんだね」
「そうだよ」
 まさにというのだ。
「そこでね」
「てっきりね」
 ボリバルはビールを飲みつつ言葉を返した。
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