新生と復活
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にライダー達のマシンを改造していた。
「おい史郎、そこもうちょっとちゃんとやれ」
立花は新サイクロンのエンジンをスパナで調整しながら細面のひょうきんな顔立ちの若者に言った。
「はい〜〜・・・・・・」
その若者は情けない声で答えた。
「何だその情けない声は。それで世界が救えるとでも思っているのか」
「けど俺喫茶店のバーテンですよ。そんな事出来る筈ないじゃないですかあ」
「それを気合でやるんだよ。わし等がやらなけりゃあ誰がやるんだ」
「わかりましたよお・・・・・・。来てみたら閉店だから何してるかと思えば・・・・・・。とほほ」
史郎はまた情ない声を出した。
「何か史郎も変わらないな、本当に」
それを見て滝は笑った。
「おう、また喫茶店を開こうとしたらぶらっとやって来たんだ。使って下さいってな。昔の馴染みで置いたんだ」
立花は嬉しそうに言った。
「何でも勤めていた会社でリストラに遭ったらしくてな。どうしようかと悩んでいたらわしの事を思い出したらしい」
「へえ、そうだったんですか。そういえば五郎とかナオキはどうしてます?」
「二人共大学に行ってるよ。たまにうちへ来るぞ」
「それだったらまた会えるかも知れませんね」
「おう、楽しみにしとけ」
立花はエンジンをいじりながら答えた。どうもコーヒーを入れるよりもエンジンを触っている時の方が機嫌がいい。
「それにしても凄いマシンですね」
役がクルーザーのプロペラの部分を観ながら言った。
「どれも世界で最高レベルの博士が設計したものでっからなあ。当然ですやろ」
がんがんじいが言った。彼はマシンには詳しくないので手伝いをしているだけである。
「ええ。よくこれだけのものを作る事が出来たと思いますよ。将に天才です、これ等のマシンを作った人達は」
「そう言ってくれると皆喜んでくれまっせ」
がんがんじいはスカイターボに手を置きながら言った。
「その分整備は大変だがな。おかげで人手がいるってもんだ」
谷が役と共にクルーザーの整備をしながら言った。彼も実に機嫌がいい。
「だから俺達も呼んだんですか」
「仕事が溜まってるのになあ・・・。なんでこんな時に」
チョロこと小塚政夫と自称ルポライターの飛田今太が言った。飛田の方はいささか不満そうである。
「呼んでもらえるだけ有り難いと思え。二人共ライダーに会えると聞いて大喜びで来たんだろうが」
「そりゃあそうですけど」
「まさかマシンの整備までやらされるとは思いませんでしたよ」
不満を言っている割には手が動いている。しかもかなり手馴れている。
「おいがんがんじい、そこのペンチ取ってくれ」
「はいな」
谷に言われペンチを渡す。そしてクルーザーの中の破損部分を
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