新生と復活
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てきたところで恐れる必要は無い」
「そう、『人間』ならな」
シャドウは意味ありげに言った。
「何が言いたい」
「いや・・・まだよくわからんがな。ともかく俺の言いたい事はこれで全てだ」
そう言うとマントを翻した。
「では失礼させてもらう。マントフェイドッ!」
シャドウはマントで全身を包んだ。そしてそれに隠れる様に姿を消した。
「フン、気の小さい奴だ。今更雑魚が出ようと大した事は無いわ」
フフフフフ、と含み笑いをする。だが一つの事に気が付いた。
「・・・・・・まさかな」
だがそれを脳裏で打ち消した。そして彼も全身から炎を発しその中に消えていった。
「信じられん、まさに奇跡だ」
ゼクロスの部屋において伊藤博士は彼と向かいに座って言った。
「まさかこの様な事が起こるとは・・・・・・」
それは驚嘆の言葉であった。そして歓喜も含まれていた。
「博士・・・ナゼソンナ顔ヲスル・・・・・・」
ぎこちない、まるで機械の様な声である。しかしそこにはほんの僅かだが心の動きがあった。
「この顔か・・・ゼクロス、これは喜びというものだ」
「ヨロコビ・・・・・・」
その声には抑揚が無い。しかし何かを感じ取ろうとする意志はある。
「そうだ。嬉しい時にこういった顔になるんだ」
「嬉シイ・・・何ダソレハ・・・・・・」
「そうか、君は全ての感情と記憶を消されてしまっているのだったな」
博士は哀しそうな顔をした。
「マタ顔ガ、変ワッタ・・・・・・」
ゼクロスはまた言った。
「そう、人間は顔が変わるんだ。心というものがあるからね」
「ココロ・・・・・・」
「そう、心だ」
博士は毅然とした表情で言った。
「今から君に私が出来る限り全ての心を教える。そして自分で考えて欲しい」
「ココロ・・・考エル・・・・・・」
ゼクロスは無機質に声を出すだけである。だが博士はそこに大いなる希望を見ていた。
(そういえば)
博士は幼い頃読んだ本の事を思い出していた。
(人の世には多くの災厄があるが最後に人に残されたものがあるとあったな)
博士は心の中でその残されたものの名を読んだ。
(それは希望・・・・・・)
博士は笑った。そしてゼクロスに次々と声をかけていった。
海堂博士は城南大学の研究室にいた。そして結城と共にライダー達のデータを調べていた。
「皆随分ダメージが蓄積されているな。よくこれで今まで戦ってこれたものだ」
博士は煙草を口にくわえつつライダー達のレントゲン写真を見て言った。
「普通の人間ならそうでしょうけどね。我々ライダーは違うのですよ」
傍らにいる結城は微笑んで言った。
「そういう君もかなりダメージが蓄積されているぞ。あ
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