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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
新生と復活
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二人は部屋を出た。そして地下の手術室のほうへ行った。
 二人はガラス越しに手術室のほうを見た。その隣の部屋に置かれている八つのベッドを見る。
 そこにはライダー達がいた。静かに横たわっている。
 「彼等が目覚めた時、再びつらく長い戦いが幕を開けるだろう。だが彼等は戦っていかなくてはならない」
 「我々が出来る事は彼等を改造しサポートする事だけだ。しかしそれだけしか出来なくても・・・・・・彼等を死なせるわけにはいかない。彼等の為にも、世界の為にも」
 今ライダー達は眠っている。だが間も無く目覚めなければならない。それは彼等自身が最もよくわかっていた。

 「暗闇大使は何と仰られている?」
 暗い闇の中に声が響いた。
 「日本に散れ、との事だ。ライダー達を倒す為にな」
 別の声がした。
 「そうか。ところであの男は一体どうなった?」
 「あの男?ゼクロスの事か?」
 また別の声がした。どうやら闇の中に多くの者がいるらしい。
 「違う。奴を助けたあの男だ」
 「あの男か・・・・・・。暗闇大使が改造手術を受けさせておられる」
 「どういう事だ?ゼクロスならいざ知らず奴はただの人だろう」
 「その人としてのとびぬけた力を気に入られたらしい。改造人間にするとの事だ」
 「改造人間・・・・・・。すると我等と同じか」
 先程の者達とは別の声が聞こえてきた。
 「うむ。だが我等の中には入らぬらしい」
 「どういう事だ!?まさか奴をゼクロスと同じように・・・」
 「いや、違う。ゼクロスの補佐的役割を担わせるおつもりらしい」
 「ゼクロスの・・・・・・。そうか」
 声は急にくぐもった。 
 「九人のライダーのデータをもとに我がバダンの科学力の総力を結集した究極の改造人間・・・・・・。ライダー達と互角に渡り合ったというが」
 「そう。そして一対一では奴等を遥かに凌駕していたという」
 また別の声が聞こえてきた。
 「かなりの力の持ち主の様だな。だが我等が相手ではどうかな」
 挑発する様な声が響いてきた。そこには余裕の笑いが含まれていた。
 「それは決まっている」
 その声にそこに集まっていた気が皆賛同した様だ。
 「そうか、そうだったな」
 叶笑が闇の中に響く。そしてそれは闇の中に消えていった。

 伊藤博士はゼクロスの部屋に通い詰めていた。彼のメンテナンス担当という事もあったがそれでもかなりの時間を彼の部屋で過ごしていた。時には彼の部屋で眠る事すらあった。
 「よし、随分心を取り戻してきたな」
 博士はゼクロスに話し掛けつつ笑みを浮かべた。
 「博士、何故俺に言葉を教えてくれる」
 ゼクロスが呟いた。話し方もかなり流暢になっている。
 「それは君に真実を知って貰う為だよ」
 「真実」
 ゼクロスは
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