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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
新生と復活
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言葉に海堂博士は表情を曇らせた。
 「超電子ダイナモを開発し手術を行なった正木博士もこの世にはいない。手術の成功確率は1パーセントも無いだろう」
 「そうか・・・・・・」
 「ちょっと待って下さい、ゼロじゃないんでしょう?」
 二人の会話を聞きストロンガーが起き上がった。
 「ストロンガー・・・・・・」
 「俺なら構いません。どんな痛みにも耐えきってみせます。それに超電子のデータは既にご存知の筈です」
 「だが・・・・・・」
 二人は顔を曇らせた。
 「このままじゃバダンに勝つ事が出来ないのは俺が一番よくわかっています。今は僅かな可能性があればそれに賭けるしかないんです。・・・・・・だから、お願いします」
 「・・・・・・・・・」
 その言葉に二人は沈黙した。そして暫し考え込んでいたがやがて顔を上げた。
 「解かった、改造しよう」
 「君は安心して寝ていてくれ。私達が必ず成功させる」
 「はい・・・・・・」
 ストロンガーは再び寝た。そして彼に麻酔がかけられた。
 「やるぞ」
 「うむ」
 二人は超電子ダイナモの改造に取り掛かった。
 数時間が経った。二人は自分の全ての力を使った。そして手術は成功した。
 「・・・奇跡だ。まさか成功するとは」
 「ああ。だがまだ終わりじゃないぞ」
 安堵の表情を浮かべる海堂博士に対し志度博士は厳しい顔で言った。
 「ああ。だがいよいよ最後だ」
 二人はベッドを見た。そこにはライダーマンがいる。
 「彼はやはり生身であるのがネックか。今まではその頭脳で戦闘力の低さを補ってきたが」
 「これからは難しいだろう。敵は複数の怪人を一気に投入して来る」
 海堂博士は思案した。
 「・・・・・・よし、思い切って全身を改造しよう。他のライダーと同じようにな。外見はそのままにして。これで他のライダー達と同じく複数の怪人を相手にしても充分戦えるぞ」
 「そうか。ところで右腕のアタッチメントはどうする?」
 志度博士の問いに海堂博士は笑みで以って答えた。子供の様な笑みだった。
 「それはもう考えてあるんだ。まあ見ていてくれ」
 「解かった、楽しみにしているよ」
 ライダーマンの手術がはじまった。

 「ふう、後は彼等が目覚めるのを待つだけだな」
 「ああ、予想していたとはいえ困難な手術だった」
 手術を全て終え二人の博士は研究室で休んでいた。
 「お疲れ様です」
 そこへ一人の少女がお茶を差し出してきた。
 「ありがと、ルミちゃん」
 海堂博士が笑顔で礼を言った。
 黒くやや丈の長いワンピースの服を着ている。その上に白いエプロンをかけている。歳は十歳程であろうか。可愛らしい顔立ちの小柄な少女である。
 「おや、これは・・・・・・」
 志度博士はティーカップの
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