第二章
[8]前話
「わしはこれでな」
「帰るか」
「ここではわかったな」
「お前さんが考えているのがな」
山わろに笑って返した。
「もうな」
「そうだな」
「だったらな」
それならというのだった。
「ここはな」
「帰るか」
「そうする」
「帰るといってもまっすぐじゃないな」
さとりは笑ってだった。
小指の先を立ててだ、そのうえで山わろに言った。
「これのところがな」
「おい、まだ考えてないぞ」
「いや、お前さん今付き合ってる女いるだろ」
「それでか」
「お前さんが考える前にな」
「言ったんだな」
「そうだ」
こう言うのだった。
「そうすると思ってな」
「考えなくてもだな」
「お前さんは女好きだしな」
「じゃあそうするか」
山わろは笑って返した。
「山女のところに行ってな」
「付き合ってるな」
「そこで一遊びしてな」
山女の家に行ってというのだ。
「そのうえでな」
「行って来るな」
「そうしてくる」
まさにというのだ。
「お前さんに言われなくてもな」
「そうしていたな」
「多分な、今のはさとりか」
「いや、読みだ」
さとりは笑って答えた。
「どれかっていうとな」
「読みか」
「相手がどう動くかを当てることはな」
「そうなるんだな」
「そうだ、それならな」
「そうか、さとりと読みはまた違うか」
「そうだ」
実際にというのだ。
「そこはまたな」
「そうなんだな」
「そしてな」
それにというのだ。
「わしはこれから晩飯を食ってな」
「そうしてか」
「風呂に入って寝る」
さとりは自分のすることも話した。
「そうするな」
「それはさとりでも読みでもないな」
「やることだ」
これからというのだ。
「そうであってな」
「そうだな、じゃあまたな」
「明日な」
「遊ぼうな」
こう話してだった。
二人は別れ山わろは家に帰る途中に山女の家に向かった、さとりは今は誰もいなかったので一人で夕食を食べてだった。
風呂に入り歯を磨いて寝た、そして翌日他の妖怪達と一緒にいてさとった、ただこの日は読みはしなかった。
さとり 完
2024・11・11
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