集結、そして新たなる敵
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日本のある都市にその男はいた。白髪混じりの髪に日に焼けた頑固そうな顔をしている。歳は四十代後半といったところか。背はやや小柄ながら歳を感じさせない引き締まった身体をしている。服は動き易い白いシャツにブラウンの上着、そして黒のスラックスである。
男の名は立花藤兵衛。かって多くのライダー達に協力し父の様に慕われた人物である。
かってはオートレーサーであった。年齢の為現役を退いた後は喫茶店を経営していた。同時にレーサーでもある本郷猛のトレーナーもしていた。彼に自分の果たせなかった夢を託していたのである。
本郷がショッカーに拉致され仮面ライダーに改造されると快く彼を再び迎え入れた。そしてショッカーの存在を知った彼は共にショッカーと戦う決意を固めたのである。
本郷猛、そして一文字隼人にとって彼はかけがえの無い人物だった。天涯孤独であり改造人間としての悲しみを背負う彼等にとって立花藤兵衛という人物はまさに父親そのものだった。
彼は厳しかった。あえて二人に厳しい事を言い特訓を課した。それは正義の為、世界の為、そして本郷と一文字の為だった
のだ。ライダーは幾度となく絶体絶命の窮地を逃れてきたがそこに彼の果たした役割は大きかった。
ショッカー壊滅後ゲルショッカーが現われる。二人の戦いは終わらない。それでも立花は常に二人を支えてきた。そして二人はゲルショッカーと首領を倒したのだ。だがそれで終わりではなかった。
デストロン、ゴッド、ゲドン、ガランダー帝国、ブラックサタン、そしてデルザー。世界征服の野望をあくまで捨てない首領は次々に新たな組織を率い世界の平和を脅かさんとしていた。
それに立ち向かうライダー達。その傍らにはいつも彼がいた。彼なくして仮面ライダーはなかったと言っていい。
今彼は戦場を退きある喫茶店を開いている。店の名は『アミーゴ』。コーヒーが美味いと評判の店だ。
その日は定休日だった。だが彼は店を開いていた。カウンターで一人コーヒーを入れている。
それは何故か。誰か来る、彼の直感がそう教えていたからである。かって多くの死闘をライダーと共にくぐり抜けてきたカンがそう教えていた。
一人の男が入って来た。黒い髪の中年の男である。顔は優しげであり服装も水色のシャツに白いスラックスと地味である。
「あんたは」
「谷源次郎といいます」
それだけで充分だった。二人共お互いの事は風の噂でよく聞いていた。
かっては平凡だが幸福な家庭を持つ一市民であった。だがネオショッカーに妻子を殺されてから彼の人生は一変した。
スカイライダー筑波洋の大学の先輩であり志度博士の知人でもあった彼は彼等に協力した。そしてライダーやがんがんじいを陰に日向に支えネオショッカーを壊滅させる事に成功したのである。
その後沖一也こと仮面ライダー
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