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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
集結、そして新たなる敵
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しては珍しく皮肉を込めた。挑発し首領の反応を見たかったからだ。
 「甘いな、諸君よ。君達を倒すのに私が出る必要は無い。勿論罠なぞ用意はしていない」
 「ではどうするつもりだ?」
 本郷が問うた。
 「君達を倒すのは・・・・・・この男だ」
 中央に一人の男が現われた。それは改造人間だった。
 赤いマスクをしている。ライダー達のそれに酷似したそのマスクには左右に三つづつ、合計六つの溝があり両眼は緑である。口はシルバーだ。
 赤いバトルボディに銀の胴、両膝と肘には十字の何かが付いている。
 手袋とブーツは無い。だが手足はシルバーで胴と同じ様に輝いている。
 「な・・・・・・・・・」
 その姿を見てライダー達は息を飲んだ。そしてその改造人間から発せられる異様な殺気を感じていた。
 「我がバダンが生み出した最強の戦士、ゼクロス。これから君達を冥府へ送る地獄からの使者だ」
 首領がそう言い終えるとゼクロスは身構えた。左右にいた幹部や改造魔人達が姿を消す。
 「ムッ・・・・・・!?」
 「誰も邪魔はしない。君達はこの男の前に血の海の中に倒れるのを見届けるだけだ」
 首領は高らかに言った。その言葉が終わるとゼクロスは跳んだ。
 まるで天を飛翔するかのような高いジャンプであった。そして着地する。腰を屈め右手を上、左手を下にした獣の様な構えを取った。
 「行けっ、ゼクロスよ。ライダー達を全て血の海の中に沈めるのだ!」
 首領が叫んだ。それと同時にゼクロスが突進を始めた。速い、風の様な速さである。
 「来るか・・・・・・」
 「ならば相手をしてやる」
 本郷と一文字が構えを取った。
 「貴様がどんな奴か知らないが」
 「負けるわけにはいかない」
 風見と結城が変身の動作へ移ろうとする。
 「たとえどの様な敵でも」
 「倒す!」
 神とアマゾンも変身の構えへ移りはじめた。
 「ライダーとして生を受けた俺達」
 「悪を倒すのが使命だ」
 城と筑波は手袋を剥ぎ取った。
 「来い!ライダーの力見せてやる!」
 最後に沖が言った。それを合図に九人のライダーは同時に変身に入った。
 九つの光が輝く。そして九人のライダーが一斉に跳んだ。
 「行くぞ、ゼクロスとやら!」
 ゼクロスの突進をかわし逆に彼を取り囲んだ。闘いの火蓋が今切られた。
 「・・・・・・・・・」
 ゼクロスは動かない。ライダー達もまずは隙を窺っている。
 ジリジリと間合いを詰めようとする。しかし彼の凄まじい殺気がそれを許さない。
 ゼクロスが両肩から白い煙を発した。
 「毒ガス・・・・・・いや煙幕か」
 「離れるな!離れれば奴の思うつぼだ!」
 ライダー達は一箇所に集まった。そして煙が晴れるのを待つ。
 煙が晴れた。それにライダー達は怖ろしい
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