集結、そして新たなる敵
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そりゃあね。あいつ等だけには苦労かけさせませんよ」
彼はコーヒーを飲み終えニヤリ、と笑った。
席を立った。役も一緒である。
「おい、がんがんじいとかいったな。御前さんも行くんだろ」
隣でケーキをぱくつくがんがんじいに声をかけた。
「当然ですやん、洋さんが闘いに行くんやし」
ケーキを慌てて口に入れ指をハンカチで拭きつつ言った。
「そういう事です。じゃあ俺達も行って来ます」
三人も店を後にした。二台のバイクと車の爆音が聞こえそれが遠ざかっていった。
「行きましたね、皆」
店に残った立花に谷は言った。
「ええ、若いモンはやっぱり違いますよ」
立花はその顔を綻ばせて答えた。二人共いい笑顔をしている。人生の深みと経験がそうさせるのだろう。
「あいつ等の姿をまたこうして見られるだけでも嬉しいってのにまたああして戦いに行く姿を見れたんですからね。心配ですけど信じてますよ。あいつ等なら絶対にやってくれるって」
「そうですね、私も信じてますよ、あいつ等を」
谷も言った。店の外の道を戦士達が駆けていた。
奇巌山、断崖絶壁と岩山の地である。草木は無く生物もいない。かってデルザー軍団が本拠地を置きここからストロンガー打倒及び日本征服の作戦を発していた。首領もこの地に潜み岩石の巨人と化して機を窺っていた。最後の戦いで七人のライダー達の前にその姿を現わしたのもこの地であった。ライダー達にとって忘れられない場所の一つであった。
この地に今再びライダー達が来た。九人の戦士達である。
バイクから降りた。そして本郷を先頭に戦士達は進む。行く先はかって首領と闘ったあの場所である。
目の前に奇巌山本山が見える。かって大首領が眠っていたあの山だ。戦士達はその山を見据えた。
「よくぞ来てくれた、ライダーの諸君」
あの声がした。
「私の招きによく応えてくれた。心から礼を言おう」
自信に満ちた声だ。声全体から優越感が漂う。
「ただそれだけを言う為だけに俺達をここへ呼んだのではないだろう、首領」
本郷が言った。
「確かにな。貴様が俺達にそんな話し方をするのは絶対に何かある時だ」
一文字も同調した。
「フフフフフ、流石だな。歴戦のダブルライダーよ」
「下らんお世辞は止めろ、一体何の為に読んだのだ」
二人は同時に言った。
「まあそう焦る必要は無い。久し振りの再会ではないか」
「言うなっ、貴様はあの時宇宙で死んだ筈だ」
「それが今どうして俺達に話掛けている」
神と筑波が口を開いた。
「・・・・・・言った筈だ。この世に悪がある限り私は何度でも甦ると。そしてその新たなる力を諸君に特別に見せてやろうというのだ」
「何っ、力!?」
風見が敏感に反応した。
「それは
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