第四章
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「そうでね」
「それじゃあ」
「そうだよ」
まさにというのです。
「実際の指揮はだよ」
「その人がしていたの」
「そうだったのだよ」
「要は敬虔で」
それでと言う芋虫でした。
「大事なのはやってみる」
「何も知らないことでも」
「そして」
そのうえでというのです。
「それからはだよ」
「やってみたら」
「ちゃんとだよ」
こう言うのでした。
「少なくともここではね」
「フォローしてくれるのね」
「そうなのだよ」
こう言うのでした。
「ちゃんとね」
「有り難いわね」
「指揮者というのも専門職だよ」
チェシャ猫はいつも通り笑って言います。
「やはり長い間じっくり勉強して練習しないといけないんだ」
「そうじゃないとなれないわね」
「だから」
それでというのです。
「ちゃんと後ろで正式な指揮を振ってくれる人がいるんだ」
「そうなのね、けれどそれって」
「お前さんがしている訳じゃないな」
「そうならないかしら」
「何でも最初はそうなんだよ」
チェシャ猫は笑ったまま告げました。
「自分がしていてもな」
「後ろでやってくれている人がいるのね」
「そうだよ、ちゃんとな」
「そうしたものなのね」
「何でもな、けれどまずやってみる」
「それが大事なのね」
「そうなんだよ」
こうアリスに言うのでした。
「覚えておけよ」
「その通りだ、そなたはいい経験をした」
王様もアリスに言いました。
「オーケストラの指揮者という」
「じゃあ指揮者になりたいと思ったら」
「このことをはじめとしてな」
「勉強していけばいいのね」
「その通りだ」
「まずはやってみる、そして勉強していく」
女王も言います。
「わかったわね」
「ええ、それじゃあ」
「これからもね」
「そうしていくわ」
アリスは笑顔で頷きました、そうしてでした。
アリスは不思議の世界でも鏡の世界でもそして現実の世界でもでした。
多くの経験をしていって立派なレディーになるのでした、そして今では二つの世界を行き来して皆と色々な経験をして心から楽しんでいるそうです。
アリスマエストロ 完
2024・11・13
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