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妖鳥と化け猫
第三章

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 宣教師にその商品を紹介した、宣教師はそれならとその品を買って後日店で娘に好評だったと笑顔で話した。
 使い魔達は彼等の思うまま主に仕えて共に暮らして手伝って暮らしていった、そしてそれが普通だと思っていたが。
 やはりだ、宣教師は言うのだった。
「話して人間の様な動きをするので」
「それでか」
「普通に思えないか」
「はい」 
 どうしてもというのだ。
「私としては」
「だから使い魔ってな」
「皆こうだよ」
「これが犬や梟でもだよ」
「鼠でもな」
 どういった生きものでもというのだ。
「同じだよ」
「本当にな」
「ですから使い魔自体がです」
 その存在そのものがというのだ。
「もうです」
「常識外れか」
「そうなんだな」
「魔女に馴染みがないなら」
 そうした人はというのだ。
「そうなのです」
「そうなんだな」
「おいら達が普通と思っていても」
「そうです、私は最近まで魔女の方にお会いしたことがなかったので」
 そこまで馴染みがなかったのでというのだ。
「最近ようやく違和感が消えました」
「じゃあおいら達バケモノか」
「妖精っていうよりもか」
「そうした風に思っていました」
 実際にというのだ。
「これが」
「そうなんだな」
「おいら達が普通だと思っていてもな」
「他の人から見れば違うことがあります」
「成程な」
「そんなものなんだな」
「世の中そうしたこともままにしてあります」
 こうオズマとヒューマに言うのだった、使い魔達は宣教師の言葉を聞いて考えを変えた。
「おいら達が普通と思っていてもな」
「実は違う」
「そうしたことってあるんだな」
「おいら達自身がそうでな」
「他の人が見たら普通じゃないんだな」
「そうよ、魔女や使い魔自体が特殊でね」
 エリザベスがここで彼等に言ってきた。
「喋って人間みたいに動いて教会に行って信仰心があってね」
「ご主人の手伝いをすることもか」
「普通じゃないんだな」
「そうよ、自分では普通と思っていても」 
 それでもというのだ。
「違うことがね」
「あるんだな」
「そうなんだな」
「そのことを覚えておいてね」
 よくとだ、主が言うとだった。
 使い魔達はあらためて頷いた、そして自分達の主観と相手の客観をいつも頭に入れて生きていったのだった。


妖鳥と化け猫   完


                     2024・8・15
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