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妖鳥と化け猫
第二章
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 ある若い国教会の宣教師が店に来てだ、使い魔達を見て固まった。
「使い魔達をこの目で見たのははじめてです」
「おいおい、普通だろ」
「別にな」
 使い魔達はこう返した。
「使い魔なんてな」
「魔女がいたらな」
「もう絶対にいるだろ」
「驚くことか?」
「はじめてなので」
 宣教師は真面目な顔で答えた。
「魔女の方とお会いするのは」
「それで使い魔を見るのもか」
「はじめてか」
「いや、本当に喋って」
 そしてというのだ。
「仕草も人間的ですね」
「使い魔はそうだよ」
「誰だってな」
「そうですね、それが使い魔ですね」
「けれど別に変らないぜ」
「妖精みたいだって思ってくれよ」
 オズマもヒューマもこう言った。
「結局は烏と猫でな」
「そうした生きものだからな」
「そうなのですね、では悪いことも」
「するかよ」
「うちのご主人いい人だしな」
「だから魔女狩りなんてするなよ」
「異端審問とかな」
「もうそんな時代ではないですし」
 宣教師はここでも真面目に答えた。
「ご安心下さい」
「それならいいけれどな」
「魔女だ使い魔だって偏見持たないでくれよ」
 こう宣教師に言うのだった、見れば宣教師はエリザベスに今回この地区に赴任してきたことを伝えただけだった、そしてだった。
 エリザベスは教会のミサに家族それに使い魔達と共に参加した、それは毎週のことであったがそこでだった。
 エリザベスは心から祈った、それはオズマとヒューマも同じであり。
「信仰は大事だよな」
「全くだな」
「これを守らないとな」
「やっぱり駄目だな」
「毎週教会でお祈りする」
「これ位はしないとな」
「そう、神の存在を忘れると」
 まさにとだ、エリザベスも言うのだった。
「それだけで駄目よ」
「そうだよな」
「魔女でも使い魔でもな」
「信仰がないとな」
「駄目だな」
「そうよ、だから今日もお話を聞いてね」
 宣教師のそれをというのだ。
「祈るわよ」
「そうしような」
「是非な」
 オズマもヒューマも頷いた、そして彼等も宣教師の話を聞いてだった。
 祈った、そうした日々を過ごしていたが宣教師がまた家に来た時に彼は店の魔女のグッズを見ていたが。
 その彼にだ、オズマとヒューマは問うた。
「女の子用のものだけれどな」
「彼女さんへのプレゼントかい?」
「いえ、娘の為です」
 宣教師はこう答えた。
「実は結婚していまして」
「へえ、そうなのか」
「あんた娘さんいるんだな」
「それでアニメの魔法少女ものが好きで」
 そうであってというのだ。
「魔女の品が好きで」
「ここで買ってか」
「娘さんにプレゼントするんだな」
「そうです、何かいいか」
「魔法少女が好きならな」

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