第一章
[2]次話
妖鳥と化け猫
魔女には使い魔が付きものである、烏のオズマと黒猫のヒューマもそうであり。
リバプールで魔女の魔法道具や本を売っているマザー=ドリトル本名エリザベス=ドリトルに使えているが。
日々を彼女の雑用にあてている、それで彼等は言うのだった。
「使い魔でもな」
「別にこれだっていうのねえよな」
「ああ、人の言葉喋れてな」
「ちょっと人間みたいな動き出来てもな」
「それで人間並みに長生き出来ても」
「猫は猫でな」
「烏は烏だよ、あれだよ」
オズマはヒューマに自分達が暮らしているエリザベスが家族と共に暮らしている家の中でこう言った。
「おいら等は妖精と同じだよ」
「だよな、それぞれ烏のな」
「人の言葉喋れてちょっと人みたいな動き出来てな」
「ご主人と同じ位長生き出来てもな」
「別に他の烏や猫と違うか」
「妖精みたいなもんでな」
「偏見なく見て欲しいな」
「全くだぜ」
こんなことを言う、するとだった。
青い魔女のローブと三角帽を身に着けた太った薄茶色の短い髪の毛に青い目の恰幅のいい丸い顔の中年女性を見て話した。
「あんた達お掃除終わった?」
「ああ、終わったよ」
「とっくの昔にな」
使い魔達は主である彼女にあっさりとした口調で答えた。
「それで今お喋りしてるんだよ」
「おいら達についてね」
「ええ、確かに奇麗になったわね」
エリザベスは部屋の中を見回して答えた。
「じゃあいいわ」
「ああ、それじゃあな」
「また何かあれば言ってくれよ」
「その時はね、さて今日もお店やって」
エリザベスは笑って話した。
「お金稼がないとね」
「旦那さんはサラリーマンでな」
「日本とかいう何でもありな国の言葉じゃな」
「それでご主人は店でものを売る」
「息子のウィリアム坊の子育てもあるしな」
「真面目で勉強好きで素直で正義感も強くてよかったわ」
エリザベスは夫との間の息子のことも話した。
「今は学校だけれどね」
「今日も真面目に授業受けてるな」
「本当に出来た子だよ」
「私は若い頃はやんちゃで不良だったけれどね」
エリザベスは今度は自分のことを話した。
「旦那に似たんだね、いいことだよ」
「正義感の強いところはご主人だよな」
「顔立ちは旦那さんでも髪の色はご主人でな」
「そうだね、じゃあ今日もお店頑張るよ」
使い魔達に言って店を開いた、そうして魔女の品を売るが使い魔達はその時も主の世話をした。そんな彼等を使い魔と知る者は驚かなかったが。
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