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革命を知らない愚か者
第六章

[8]前話
「読者もね」
「ざま見ろね」
「独裁者も自業自得の末路だったけれど」
「そう、革命なんてね」
 今は社会人になっている静は冷たい目で話した。
「本当にね」
「碌なものじゃないわね」
「急激に何もかもを変えようとするから」
 それ故にというのだ。
「物凄い歪が出てね」
「犠牲になる人も沢山出て」
「碌でもない独裁者も出てよ」
 前に話した通りにというのだ。
「自由だの平等だのを求めてもね」
「その通りにはならないわね」
「そうよ」 
 まさにというのだ。
「まして実は私利私欲だけの屑が革命を起こしたら」
「よくなるどころか」
「もう屑と取り巻きだけがいい思いをする」
「屑国家になるわね」
「それでその漫画でも屑国家になったでしょ」
「あっという間にね」 
 亜美は静に話した。
「そうなったわ」
「そうでしょ、もうね」
 それこそというのだ。
「有能な人材はどんどんクビにするか粛清だったわね」
「周りはイエスマンばかりでね、政治も暴政悪政で」
「ああ、そうなるとね」
「国は面白い位にすぐに傾いて」
「主人公達も戦って楽勝だったでしょ」
「大国だったけれど」
 それでもというのだ。
「無能ばかり出て来てね」
「大軍でも弱かったわね」
「もう何もかもが出鱈目でね」
「それで屑独裁者もあっさりとだったわね」
「取り巻き達と一緒にね」
 そのイエスマン達と、というのだ。
「取り巻きも無能ばかりで」
「腐りきっていて」
「そうそう、それでね」
 まさにそうであってというのだ。
「あっさりとね」
「倒せたわね」
「革命起こして偉大な国になったと言っていたら」
「滅茶苦茶弱くなったわね」
「いや、革命なんてこんなものってね」
 亜美は笑って話した。
「読んで思ったわ、革命よりもね」
「徐々に変えていくべきよ」
「本当にそうよね」
「革命を喜ぶのは馬鹿よ」 
 静は言い切った、そして亜美からその漫画を借りて読んでだった、革命がそれに相応しい結末を迎えたのを読んで笑ったのだった。


革命を知らない愚か者   完


                 2025・2・26
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