第三章
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「そうしたピッチャーがいてもいいな」
「ええ、ただ何と言ってもね」
千佳は腕を組み口をへの字にさせて応えた。
「打線よね、うちは」
「今ピッチャーの話をしているけれどな」
「今のうちはね」
カープはというのだ。
「何と言ってもね」
「打線だな」
「絶望的に打たなくて」
それでというのだ。
「去年の九月があったから」
「あれには僕もがっかりしたぞ」
阪神ファンそれも自分には血液以外にも黒と黄色の阪神液なるものが流れていると常に言っている寿にしてもだ。
「とんでもなく負けたな」
「正直信じられなかったわ」
まさに自分の血はカープの赤だと言う千佳はだ。
「このまま優勝と思ったら」
「記録的に負けていったな」
「それで首位からね」
そこからというのだ。
「Bクラスよ」
「四位だったな」
「あれはなかったわ」
まさにというのだ。
「本当に」
「だから打線か」
「ピッチャーもいいけれど」
「また言うが僕達は今ピッチャーの話をしているんだぞ」
「けれど思ったのよ」
「カープの弱点だからか」
「そうしたピッチャーもいて欲しいけれど」
それでもというのだ。
「まずはね」
「打線か」
「そうよ」
千佳はこの時はそこに行き着いた、だが。
次の日学校で週刊ベースボールマガジンを読みつつ言った。
「やっぱり遅いボールのピッチャーも欲しいわね」
「カープになの」
「そう言うの」
「ええ、速球だけじゃないってね」
自分の席に座って詠んでいてそこに来たクラスメイト達に真顔で答えた。
「一三〇キロ代とかの」
「それプロのボールとしてはね」
「結構遅いわよね」
「そうよね」
「若しくは普段は普通かそれ以上のスピードで」
そうであってというのだ。
「スローボールが滅茶苦茶遅いとか」
「そうしたボールも投げられる」
「そんな人が欲しいのね」
「チェンジアップとかスローカーブも投げて」
そうしてというのだ。
「緩急もつける」
「それってね」
ここまで聞いてクラスメイトの一人が言った。
「千佳ちゃん前言ってたわね」
「前に?」
「ほら、他チームの昔の選手の人調べて」
千佳も寿も自分達が愛するチームのことを考えそうした選手も調べてそれぞれのチームに活かそうと考えているのだ。
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