天空の覇王
[18/18]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
はここの基地程度ではない筈だ。現に役君の話ではシンガポールに基地を建設する計画も実行に移していたようだしな」
「それは聞いています。風見さんがそれを防いだそうですね」
役から聞いたシンガポールでの死闘の話を思い出していた。
「その時はデストロンの大幹部だったドクトルG達が指揮にあたっていたらしい。その他にもベイルートやカンボジアでも暗躍していた」
「あのネオショッカーをも遥かに凌駕する組織ですね」
「おそらくな。これから辛い闘いになるだろうな」
博士が深刻な顔で語った。
「けどそれはいつもの事やおまへんか」
それに対しがんがんじいが場違いな程明るい調子で言った。
「がんがんじい・・・・・・」
「矢田君、そうは言っても・・・・・・」
筑波と博士が呆れて窘めようとする。しかし彼はそれも踏まえてあえて言ったのだ。
「いくら敵が強かろうとわい等の目的は一つや。悪を倒す、そうでっしゃろ。あのドグマやジンドグマとも闘ってきたんでっせ。今更何言うてますんや、敵が強かったらその分わい等も強うなって頭も使えばええんや、闘う前から弱音言うとったら勝てるもんも勝てやしまへんで」
「・・・・・・・・・」
その言葉に二人は黙った。
「そうだな、がんがんじいの言う通りだ」
筑波が顔を上げた。
「我々は少し弱気になっていたようだ。それではいけないな、我々が闘わなくてはいけないのに」
「解かってくれはりましたか」
がんがんじいは二カッと笑った。
「ああ行こうぜ、コロンビアへ。連中がてぐすねひいて待ってくれてるぜ」
「そうでなくてはな。こちらもやりがいが無い」
「さあ行きましょか」
三人はセスナに乗り込んだ。プロペラが回りだし滑走路を走りはじめた。そして空高く舞い上がった。
天空の覇王 完
2003.10・30
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ