熱砂の騎士
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は城茂ではなかった。
否、城茂ではあった。だがその姿は彼のものではなかった。雷のライダー、仮面ライダーストロンガーであった。
黒の仮面に緑の両眼、口は銀でカブト虫の角は赤い。黒のバトルボディにSの文字が描かれた赤く大きい胸。白い手袋とブーツ。全身には稲妻を漂わせている。
「ライダー・・・ストロンガーか」
その姿を見て彼は呟いた。FBIに戻ってからもライダーの話は聞いていた。そしてその姿や能力も知っていた。
「行くぞ、怪人共」
二体の怪人に対してストロンガーが向かって行く。滝はその後姿を見ていた。
「これはかなり強いな」
それは先程のエレクトロファイアーで戦闘員を一掃した事からもわかった。だがそれだけではない。その気が滝に彼の強さを実感させたのである。
「リィーーーーーーーッ!」
トゲアリ獣人が叫び口から強酸を吐く。厚い胸からは想像出来ない速さでストロンガーはそれをかわす。アスファルトが溶け
しゅうしゅうと白い煙を出す。
次に怪人は全身に生えているトゲの一本を抜いた。そしてそれをナイフの様にして投げる。
ストロンガーはそれを何と手で掴んで捕った。そして手の平に電撃を発しそれを消し炭にした。
「ギィッ!?」
怪人は驚いた。まさか自分の自慢の攻撃がこうもあっさりと退けられるとは思わなかったからだ。
「イィーーーーッ!」
今度は全身で体当たりを浴びせて来る。だがそれをストロンガーは受け止めた。
「電気ストリーム!」
腕をトゲアリ獣人の腹に突き入れ電流を通す。怪人の身体を高圧電流が通る。その身体を雷が走る。
「ギィーーーーーーーーーッ!」
トゲアリ獣人は断末魔の叫び声をあげた。そして焼け焦げ塵となって消えた。
「イヒヒヒヒヒヒヒヒヒ」
吸血カメレオンは口から長い舌を出して来た。嫌らしいピンク色のヌメヌメした舌だった。
舌がストロンガーの首を絞める。それを見て怪人は嫌らしい笑みを浮かべた。
だがそれに対してストロンガーは余裕の笑みを浮かべたかに見えた。次の瞬間ストロンガーはその舌を掴むと思いきり引き千切った。
「ギャオオオオーーーーーーーッ!」
怪人の絶叫が砂漠に響く。引き千切られた舌はストロンガーにより砂漠の上に捨てられた。
苦しみながらも怪人は姿を消した。カメレオン特有の保護色の能力である。
それに対しストロンガーは冷静だった。構えをそのままに周囲の気配を探る。ふと砂が動いた。
「・・・そこか」
砂が動いた方へストロンガーは指を向けた。
「電気ビームッ!」
指先から高圧電流が放たれる。それはそこには見えぬ吸血カメレオンの身体を撃った。
「イギィーーーーッ!」
絶叫と共に怪人が姿を現わす。高圧電流に撃たれ怪人は倒れ爆死した。
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