熱砂の騎士
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その子孫がこのヨロイ騎士である。剣技に優れ冷静さと勇猛さを兼ね備えた者として知られている。
「まさか城茂が来るとはな。これも運命か」
壁に映し出される映像を見て言った。そこにはバイクに乗る城茂の姿があった。
「こちらに向かっているな。攻撃を仕掛けるか」
「はっ」
戦闘員達が敬礼した。
「怪人達を呼べ。奴が油断しているうちに仕留めてやる」
「わかりました」
戦闘員達が動く。ヨロイ騎士は壁に映る城の姿を見つつ笑った。
「見ていろ城茂、このサハラ砂漠が貴様の墓場だ」
城茂と滝はバイクで道を進んでいた。その前にも後にも砂の海があるだけだ。
「しかし遠いですねえ」
バイクを飛ばしつつ城は言った。
「しかも見渡すばかり砂漠だ。ちょっとは変化ってもんが欲しいな」
滝も言った。見渡すところ砂しかないのだから無理はない。
「日本にいた時を思い出すな。タイタンと闘ったのもこんな砂場だった」
「日本か。おやっさん元気かな」
滝がぽつりと言う。
「おやっさんですか?俺が日本にいた頃はもう嫌になる位元気でしたよ」
「そうか、だといいんだがな。おやっさんには何時までも元気でいて欲しいからな」
「心配しなくても大丈夫ですよ。おやっさんなら俺達よりずっと長生きしますよ」
「ははっ、まあおやっさんなら殺しても死なないか」
談笑しながら道を行く。そこへ何やら不穏な気配が。
前から何かが飛んで来る。それは二枚の大きな紙と数枚の布だった。
「!?」
紙と布は二人のバイクを取り囲む様に飛んで来た。そして二人を包囲する。
「イイーーーーーーーッ!!」
布が戦闘員に変化した。二枚の紙は怪人であった。デストロンの隠密怪人吸血カメレオンとゲドンの凶悪怪人トゲアリ獣人である。
「奴等、やはり!」
城と滝はバイクから降りた。身構える二人に刺客達が襲い掛かる。
戦闘員達が四方八方から襲い掛かる。怪人もそれに加わる。
「くっ、怪人が一緒だとやりづらいな」
戦闘員達を拳で退けつつ滝が舌打ちした。城もトゲアリ獣人を前に苦戦を強いられている。
「ここはあれが一番だな」
城が呟いた。手袋を掴んだ。
「滝さん、跳んで!」
城が叫ぶ。咄嗟の事であったが城が何かやるのだと瞬間的に察知した彼はそれに従った。
「エレクトロファイアーーーー!」
手袋を剥ぎ取り上へ放り投げる。中から白銀に光る手が現われた。
その拳を地面へ叩き付ける。電流が地を走り敵を撃つ。
「イイーーーーーーーーーッ!」
戦闘員達の断末魔の叫びが響き渡る。電流に全身を貫かれたのだ。
だが二体の怪人は平然としている。流石にこの程度の電撃では効果が無い様だ。
跳躍した滝が着地した。そこで彼が見たの
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