熱砂の騎士
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何としても防ぐんだ」
城は最初インターポールの腕利きが来ると聞いて嫌な感じであった。元々気ままな風来坊の彼は型にはまりがちな役人を心よく思っていない。だが目の前にいるこの腕利きはやけに直情的で熱い男だった。何処か自分に似ていると感じた。
「解かりました、やりましょう」
城は微笑んで言った。
「おう、絶対にな」
滝は拳を握り締めた。熱い思いがこちらにも伝わってくるようだった。
「やはり来たか」
床に魔法陣を描いた部屋で例の黒服の男が戦闘員からの報告を聞いていた。
「はっ、滝和也も一緒です」
「あの男もいるのか・・・。砂漠には誰が向かっている」
「デッドライオンと・・・ヨロイ騎士です」
「ヨロイ騎士か」
ヨロイ騎士に何か思うところがある様である。だが顔には出さなかった。
「あの男の一派か。行動次第では厄介な奴だな」
思案しつつ言葉をこぼした。
「如何なさいます?」
戦闘員が尋ねた。
「そうだな。さしあたっては放っておいても良い。だが奴にストロンガーは倒させん」
男は毅然として言った。
「奴を倒すのはこの俺だ。俺以外に誰が倒すというのだ」
頭から無数の光が放たれる。それは怒りで赤く燃えていた。
「フッフッフ、遂にな」
赤いテーブルの前で白服の男は不敵に笑った。
「この時が来るのをどれだけ待ち望んだか。その為に俺は甦ったのだからな」
懐からトランプを取り出した。出て来たのはスペードのエースだった。
「今までこのカードが出て俺が敗れた事は無い。このカードは俺の勝利への道標なのだ」
カードを投げる。それは壁に掛けられたストロンガーの絵の胸に突き刺さった。
「待っていろライダーストロンガー、今度こそ俺が勝つ」
男は自信に満ちた声で言った。
城と滝は首都トリポリで情報収集に当たった。日本の3倍以上の面積を持つリビアのどの油田でテロを行うのか解からなかったからだ。
リビアの当局も内密に協力してくれた。その結果アマルの辺りで不審な影を見たとの報告があった。二人はその写真をトリポリのホテルの一室で見た。
「不審な影・・・・・・」
二人はすぐに直感した。写真もあるという。
二人はその写真を見た。そこには鬣とかぎ爪の様な物を持つ人のようなものが写っていた。
「やはり生きていたのか」
その姿を見て城は呟いた。
「知っているのか?」
「ええ、間違いありません。デッドライオンですよ」
「デッドライオン?ブラックサタンの最高幹部だったな」
「はい。組織壊滅後行方不明になっていましたが。やはり生き延びていたか」
城はブラックサタンとの最後の決戦の時を思い出していた。
あの時デッドライオンからペンダントを奪いそれ
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