熱砂の騎士
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。俺がここへ来た本来の目的は貴様に伝言がるからだ」
シャドウはそれを受け流す様に言った。
「伝言?」
「そうだ、あのお方からな」
「何っ!?」
タイタンの態度が一変した。
「今すぐナイジェリアへ向かえとの事だ。そこで北アフリカの残存勢力を集結させよとの事だ。俺もそちらへ向かう」
「むう、今すぐか」
タイタンは眼の一つでちらりとストロンガーを見た。
「ストロンガーよ、命拾いしたな。その命次に会う時まで預けておく」
そう言うと首のスカーフを取った。
「すぐにそちらへ向かう。だがシャドウ、忘れるなよ。ストロンガーを倒すのはこの俺だ」
「貴様にそれができるのならな」
「ほざけ!」
スカーフを投げるとタイタンは消えていった。後にはストロンガーとシャドウが残された。
「そういう事だストロンガー、ナイジェリアで待っている」
「シャドウ・・・・・・」
ストロンガーは敵の名を呼んだ。
「忘れるな、貴様を倒すのはこの俺だ」
マントを翻した。
「その時間まで腕を磨いておけ、マントフェイド!」
マントで身体を包む。そしてその中へ消えていった。
「あいつ等までいるのか。これまでになく激しい闘いになるな」
一人残ったストロンガーは呟いた。
「そうか、今度はナイジェリアか」
トリポリの空港で滝は城と共にいた。
先に空へ行くのは滝である。これから欧州へ向かいそこから空路を乗り継いでアメリカへ向かう。リビアとアメリカの関係の為かなり面倒なコースとなっている。
「滝さんはアメリカですか」
「ああ、今度はNASAの方へ行かなくちゃならないんだ」
「何かと大変ですね」
城は笑って言った。
「おいおい、それはこっちの台詞だぞ」
今度は滝が笑った。
「あの辺りは昔からゲルダムとかキバ一族とかの勢力が近かったからな。何かと大変だと思うが頑張ってくれよ」
「ええ、奴等を今度こそぶっ潰してやります」
黒い手袋を握り締めて鳴らしつつ城は言った。
「まあ近いうちにまた会えるだろう。その時は宜しく頼むぜ」
そう言うと滝は右手を差し出した。
「ええ、こちらこそ」
城も右手を出した。熱く固い握手が握り合わされた。
熱砂の騎士 完
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