熱砂の騎士
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た。ブラックサタンに見切りをつけた首領がその陰にいた。だがその事には組織の中心人物であるゼネラルシャドウですら気付いてはいなかった。
デルザーの改造魔人は強力であった。ストロンガーは劣勢を余儀なくされ相棒タックルも倒れる。だが元ブラックサタンの科学者正木博士と出会い彼に超電子ダイナモを埋め込まれた彼は超電子人間として生まれ変わった。
超電子の力でストロンガーはデルザーの改造魔人達を各個撃破していく。追い詰められた首領はエジプトより切り札マシーン大元帥を呼び寄せる。世界各地からライダー達が集結し決戦の火蓋が切られた。
首領も岩石の巨人となり闘いを挑む。だが巨人の内部に潜んでいた分身を発見され分身は自爆して果てた。長い闘いを終えたストロンガーは世界に残る悪を討つ為旅立った。
彼はトリポリの市場を歩いていた。誰かを探しているようである。
「おかしいな、この辺りだと聞いたんだが」
首都で最も賑わっている市場だけあって広い。人も多い。イスラム特有の口髭を生やした男達だけでなく観光に来ているヨーロッパ人や黒人もいる。
「アジア系、といっても多いな。本郷さんや一文字さんの知り合いだっていうけど一体どんな人なんだ」
後ろから気配がした。さっと振り向く。
「おいおい、勘がいいねえ」
男の声だった。そこには地肌の黒いアジア系の男がいた。
「城茂だな、話は本郷と隼人から聞いてるぜ」
男はにやりと笑って言った。
「と、いうとあなたが滝さんですね」
城もにやりと笑い返した。二人はそのままレストランへと歩いていった。
二人はレストランでクスクスを注文した。小麦を粉にしてその上からカレールーのようなソースをかける。この辺りの郷土料理の一つである。カレーとはまた違った味わいがあり美味い。
「インターポールも最近忙しいんですね」
「まあな。最近また動き出した連中がいるもんでな」
クスクスを口に入れつつ二人は話している。
「連中ってデルザーの奴等ですか?」
「察しがいいな。その通りだ。だが動き出したのはデルザーだけじゃない」
「他の組織のメンバーだった連中もですね」
「そうだ。それも一緒に行動をとっている。まあ奴等は根は一緒だからな」
滝は水を口に含んだ。
「このリビアでも奴等の影がちらほらしてきている。砂漠の辺りでな」
「砂漠・・・石油が眠る砂漠ですね」
「そうだ。リビアは産油国と世界で九番目に入る国だ。その石油に打撃を与えればどうなるか」
「世界経済には少なからず影響が出ますね」
滝は頷いた。
「そうだ。それだけは阻止しなくてはいけない。絶対にな」
滝の瞳に強い光が宿った。
「石油はこの国の主要産業だ。石油が無いと食うのにも困る人間がいっぱいいる。奴等の企みを
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