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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
熱砂の騎士
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知られている。その総数ははっきりしないが欧州にいるロマニのうち約半数が殺されたとも言われている。その他にも事あるごとに彼等は迫害、虐殺の対象となっていた。
 そのロマニの子として彼は生まれた。幼い頃よりトランプのカードを使い占いや奇術をして生計を立てていた。また彼は剣の腕も秀でており切れる頭脳も併せ持っていた。長じて彼は馬車を離れフランス軍外人部隊に入った。そこで彼は頭角を現わしていった。彼が入隊してすぐに第二次世界大戦が勃発した。
 フランス軍はドイツ軍のアルデンヌ突破作戦により呆気無く敗れた。強大な陸軍を擁するフランス軍の敗北に世界は驚いた。パリは無血開城し傀儡政権が樹立された。
 だが陸軍の軍人であり後に大統領となるシャルル=ド=ゴールがビジー政権を樹立する。彼はそれに参加した。
 それから彼は世界を転戦して回った。ベトナムで精鋭をもってなる日本軍と刃を交えた事もある。前線に真っ先に行かされる外人部隊だが彼は倒れる事は無かった。顔は傷だらけになり大小無数の傷を負っても彼はすぐに戦場へ戻った。最早彼にとって闘いは生きがいであった。戦場で血まみれになって立つ彼の姿を見て友軍だけでなくあの日本軍やドイツ軍ですら震え上がったという。
 やがて第二次世界大戦が終結した。彼はそのまま外人部隊に残った。敵を求めてであった。
 その彼を誘う者が現われた。あの首領である。首領は彼を更なる闘いと敵をもって彼を己が野望に誘ったのである。
 闘い、そして敵と聞いて彼はその誘いに乗った。そして彼は闘い続けた。その戦場は人の世界ではなかった。暗い魔の国だった。やがてその場所は彼の第二の故郷となった。
 闘いにより彼は更に傷を負った。その度に改造手術を受け彼は完全に人ではなくなっていた。そこにいるのは一人の改造魔人だった。
 ブラックサタンに雇われた彼は仮面ライダーストロンガーの存在を知る。それ以後彼はストロンガーを倒す事に執念を燃やしていく。あえて卑劣な策を用いず正面から闘って倒す為に。そうでなければ彼の誇りが許さなかった。
 後にブラックサタンに反旗を翻しデルザーを結成しその中心人物となる。誇り高い切れ者の剣客である。
 「ストロンガーは今万全の状況ではない。そんな時に勝ったとしても面白くはなかろう」
 シャドウはこちらへゆっくりと歩んできつつ言った。
 「何を言うか、勝たなければ意味が無いのだ!」
 タイタンは反論する。
 「ふん、策に嵌めて倒して何がよいのだ」
 「何っ、それはどういう意味だ」
 「聞こえなかったか。正々堂々と闘えと言ったのだ」
 「ふん、戯言を。我等は邪道こそ得手だ」
 流石にタイタンも退かない。
 「それで勝てるというのならばな」
 「・・・面白い、やるつもりか」
 タイタンの声に怒りがこもる。
 「まあ待て
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