第十話 奈良においてその十一
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「大変だったのだな」
「はい、それにメレ様といえばです」
ここでメレのことも話すのだった。
「実況解説はお好きではないので。私としてはそれが残念で」
「あのね」
そのメレからクレームが来た。なお戦闘中である。
「戦いを実況中継するってどうなのよ」
「何っ、これは伝統芸能だぞ」
「そうよ」
メレの今の言葉にヤバイバとツエツエがムキになって反論する。
「伝統芸能を馬鹿にするな」
「そうよ、天罰が下るわよ」
「言っていることが滅茶苦茶矛盾していないか?」
ゲキバイオレットが彼等の言葉を聞いて言った。
「何でオルグが伝統芸能とか天罰とか言うんだ?」
「細かいことはどうでもいいだろ」
「人間細かいこと気にしていたら器が小さくなるわよ」
「何処まで無茶言うんだ、こいつ等」
ゲキチョッパーもそんな彼等に呆れるしかなかった。
「大体御前等オルグだろ?」
「そうだ、誇り高きオルグだ」
「それは否定しないわよ」
「じゃあ何で人間なんて言うんだ?」
マシンの中と解説席からそれぞれ言い合う。
「矛盾もそこまでいったらあれだぞ」
「ええい、五月蝿い!」
「私達のやることに口出しするのは許さないわよ!」
「今度は逆キレするし」
「もう何が何だか」
皆このことには完全に呆れた。
「というかあんた達って」
「遊んでない?」
「解説とか観戦とか」
「時として遊びも必要ですさかい」
アクマロが悠然として語る。
「ですからそれもええのです」
「アクマロ、あんたも変わったわね」
「皆さんにええように影響されまして」
こう薄皮太夫にも応える。
「そうですさかい」
「まあ少なくとも楽しくやれるな」
ドウコクは観戦の中も酒を飲んでいる。
「この連中と一緒ならな」
「何か皆と気が合うわよね」
「そうそう」
「もう生まれた時から一緒みたいな」
シズカにフラビージョ、ウェンディーヌも話す。
「一緒に理想国家を作って」
「それで楽しくやっていけそうだし」
「この顔触れなら」
「それはいいけれど」
ゲキイエローも彼等が国を創ることには反対しなかった。しかしであった。
「けれど」
「けれど?何でおじゃるか?」
「あんた達何処に国を創るつもりなの?」
このことを突っ込むのだった。
「それは一体」
「んっ!?そういえばでおじゃる」
「今まで考えたことはなかったなり」
「そうぞよ」
ヨゴシュタインとキタネイダスも今更ながら言う。
「果たして何処に築くなりか」
「その辺りの遊園地なんかを借りたらどうぞよ」
やはり何も考えていなかった。
「ううむ、場所だな」
「いい場所があれがいいのだが」
ヴァッフォとミゲラも今更ながら言う。
「そうだ、この国の近所の半島の北半
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ