第七百八十九話 境界知能その二
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「まともなお仕事だってね」
「出来ないね」
「そうに決まってるし」
だからだというのだ。
「もうね」
「処刑、いやこの場合は」
トムはペリーヌにふと思って言った。
「法律のない世界だよね、海賊の世界って」
「アウトローだからね」
「だったら処刑じゃなくて」
そうはならずというのだ。
「リンチじゃないかな」
「ああ、そうね」
確かにとだ、ペリーヌも頷いた。
「法律のない世界だから」
「そうなるね」
「じゃあリンチね、仲間内のリンチでね」
「消されるね」
「それで海賊でなくてもね」
この世界におらずともというのだ。
「アウトローの世界こそ頭必要だし」
「法律のない世界だしね」
「それぞれの世界のルールと常識を把握して」
そうしてというのだ、アウトローでもそれぞれの世界でしていいことと悪いことが存在しているものだ。
「派閥とかも表の世界以上にあるから」
「そういうこともわかって立ち回る」
「そうでないと生きられないから」
「今僕達が話している様な馬鹿は」
「裏の世界だと余計にね」
それこそというのだ。
「馬鹿だと生きられないわね」
「そうだね」
「勿論表の世界でもね」
「僕達が暮らしている」
「結局はね」
その末路はというのだ。
「馬鹿過ぎて」
「破滅するわね」
蝉玉が言った。
「詐欺師に騙されるなりして」
「大変なことしでかしてね」
「そうよね」
「やっていいことも悪いこともわからず」
ペリーヌは軽蔑を込めて言った。
「それでね」
「そうしたこと繰り返して」
「そしてね」
その結果というのだ。
「どうしようもなくなるわ」
「破滅するわね」
「例えば暴君を支持して」
そうしてというのだ。
「その暴君によ」
「殷の紂王みたいな」
蝉玉が言った。
「あんなタイプね」
「そう、自分のことしか考えなくて」
「とんでもない政治する」
「そういうの支持して」
「どうせそんな馬鹿はあれよ」
蝉玉もまた軽蔑を込めて言った。
「能なしで仕事もね」
「誰でも出来る様なもので」
「もう世の中で何かあったら真っ先に影響受ける」
「悪政でもね」
「そんな立場よ」
「それで暴君に騙されて支持してね」
ペリーヌはそれでと言った。
「玉座につけて」
「まさにいの一番に」
スターリングも言った。
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