第百六十話 大きくなりたいその六
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「尚更ね」
「大きくなれるのね」
「それで鳴海っちもね」
「牛乳飲んでお肉食べて」
「それも沢山ね」
そうしていてというのだ。
「最近ね」
「背が伸びてるのね」
「もう一七〇になるのも」
それもというのだ。
「時間の問題だしね」
「一七〇ね」
「それでね」
さらに言うのだった。
「もっとね」
「大きくなりそうね」
「けれど大谷選手位に大きくなったら」
その時はというと。
「大き過ぎるわね」
「かえって不便ね」
留奈が言った言葉だ。
「本当に」
「何でもね」
「何でも?」
「海自さんで背が高い人は」
海上自衛隊ではというのだ。
「船だとしょっちゅう頭ぶつけるらしいわ」
「ああ、船の天井に」
「しかも船って天井にパイプとか多いでしょ」
「船を動かすのに必要だから」
「そのパイプとかにね」
「頭ぶつけるの」
「鉄にね」
「それは危ないわね」
「だから帽子被ってないと」
さもないと、というのだ。
「怪我しかねないらしいわ」
「背の高い人は」
「自衛官の人はいつも被ってるけれど」
帽子はだ、これは軍事組織ならばどの組織も同じであり海上自衛隊も自衛官ならば誰でも常に被っている。
「それでもね」
「ぶつけたら痛いわね」
「だからね」
「あまり背が高いと」
「自衛隊でもね」
「辛いのね」
「一七七位でね」
それ位の背丈でというのだ。
「結構ぶつけるらしいわ」
「海自さんだと」
「流石に他の場所ではそうはぶつけないけれど」
「船以外だと」
「やっぱり大き過ぎるとね」
「頭ぶつけるわね」
留奈はこう返した。
「色々な場所で」
「そうもなるし寝るにしても」
「お布団やベッド狭いわね」
「そうもなるからね」
それ故にというのだ。
「鳴海っちにも言ってるの」
「大きくなり過ぎてもよくないのね」
「鳴海っち大谷選手並になりたいって言ってて」
そこまで背が高くなりたいというのだ。
「時にはジャイアント馬場さん位にって」
「馬場さんって」
留奈もそう聞いて引いた。
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