第十話 奈良においてその九
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「ここまで多いとな」
「まあ倒していって」
ボンバーがその彼等に遠くから告げる。
「数だけだし」
「数だけでもな、これはないだろ」
ゲキバイオレットも抗議する。
「趣味が悪いな、全く」
「というか千体はいねえか?ちょっと見ただけなんだけれどな」
ゲキチョッパーは一応数を見ていた。
「どんだけいるんだよ、全く」
「仕方がない。倒すだけだ」
「気持ち悪くなってきたけれど」
ゲキブラックとゲキグリーンは呉越同舟でゲキレンジャーの三人と一緒になっている。
「倒し続ければやがていなくなる」
「だからですね、理央様」
「そうだ。とにかく倒す」
それに尽きるというのだ。
「いいな、それで」
「ええ、そうよ」
ゲキイエローが応える。
「今はね。倒していくわ」
「それならだ。やるしかない」
「数は多いけれど強さは大したことがないから」
ゲキブルーは気持ち悪さには辟易していたが相手の戦力は冷静に見ていた。
「だからね。今は」
「このままバンバン倒す!」
ゲキレッドだけは相変わらずである。
「それだけだ!」
「まあその通りですね」
ロンが椅子に座りその戦いを見ながら述べた。
「倒すしかないのは事実です」
「しかしよ、ロン」
「そうだ」
その彼にドレイクとスレイプニルの二極神が言ってきた。
「あの連中の数は半端じゃないぜ」
「そう簡単に倒されはしないぞ」
「それもまた事実です」
ロンはここであの思わせぶりな笑みを浮かべてみせた。
「だからこそ面白いのです」
「そうか。そういうものか」
「俺は何か見ていたら戦いたくなってきたな」
ここでまたそれぞれ言うスレイプニルとドレイクだった。
「見たところこの戦いは確かに数で押している」
「そうだね。数ではこちらが有利だね」
今度はダゴンとワイバーンが話す。
「しかしだ。結局のところだ」
「どうだっていうんだい?ダゴン」
「あのマスコット達は敗れる」
彼は言った。
「数だけで勝てる相手でもない」
「その通りだな」
ダゴンの言葉に頷いたのはサンダールだった。
「所詮はただの気味が悪いだけのマスコット。瘴気はかなりのものだが実際の戦闘力はどうかというとそれはどうということはない」
「あれ、そうなの」
「そういう奴だったの」
「そうだ。与える心理的ダメージはかなりのものだが」
こうフラビージョとウェンディーヌにも話すのだった。
「しかしそれ以外はだ。どうということのない存在だ」
「何だ、ちょっとがっかり」
「もっと面白いかと思ったのだけれど」
「いや、これはこれでいい」
今言ったのはブリッツだった。彼は椅子に座って腕を組んでいる。そのうえで戦いを見て楽しみながら彼の言葉を出してみせたのである。
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