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ツバサ -DECADE CHRoNiCLE《ディケイドクロニクル》-
第27話:この世界のシンジツ
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「そんな事がありえるんですか!?」

「ああ、世界はそう造り替えられて(・・・・・・・・・・)しまったからね。それがきっかけが意図しないものでもね」

驚いた小狼の言葉をエンプティは冷静に答える。
別の世界を旅する小狼達にとって、世界が融合するなんてことは今までなかった。
サクラも信じられないという言わんばかりに驚愕の表情を隠し切れない。
そんな中、士が自信ありげに呟いた。

「大体わかった、この世界の成り立ちの事はな。道理で別の世界の怪人が同じ世界にいるはずだ」

「でも、何か変ですよ。別々の世界が融合するなんてそんな大ごと、世界が混乱するはずじゃあ……」

「そりゃ最初に気づいた聡い奴らがいたから、多少は混乱したぜ? だが、それどころじゃなくなったんだよ」

夏海の疑問を答えたのは龍王だった。
龍王は粗茶を一気に飲み干し、茶碗を机に置いて夏海達に言った。

「未確認生命体、食い違う認識、見知らぬ土地……その混乱に乗じて現れたのが今世間を轟かせているネオライダーだったんだ」

「なんだと?」

「ネオライダーが?」

龍王の口にしたネオライダーという言葉に対して士と小狼の表情が険しくなる。
彼らの行動が気になっていたが、まさか融合を遂げた"この世界"が生まれて間もない頃から活動していたとは思ってもみなかった。
ネオライダーに関する話を今度は笙悟が続けて語った。

「世界の融合して間もない頃、あいつらはライダーシステムやファンガイアやオルフェノク、ワーム達を利用して刃向かう奴らを倒していった。今アイツらに立ち向かえるのは仮面ライダーぐらいしかいねぇ」

「笙悟さん……」

「俺はカタギにすら手を出すネオライダーが許せない。だから奴らに対抗する仮面ライダー達を集めた集団・ライダーアライアンスに入った」

笙悟は苦虫を噛みつぶしたような表情を浮かべる。
彼の顔から伺えるのは悔しさと怒りだと小狼とサクラは察した。
そして、笙悟の様子を見たエンプティは少し視線を下へと落とした後、士達へ向けて言葉を向けた。


「ディケイド、君達の目的を邪魔するつもりはないし、むしろ同じネオライダーに対抗する者同士協力したい。ライダーアライアンスは君達と協力関係のスタンスで行きたい」


「だが、一つだけ聞かせてほしい」


「――世界の破壊者よ、すべてを破壊せんとするお前はその瞳で何を捉える?」


士達へと向けられたエンプティの言葉。
彼が見つめる二つの目には、すべてを見抜かんとするしっかりとした光が宿っていた。
それを聞いた、一同の答えは……。

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